ゴブリンキングの輻輳 その34 | つらつらとおもんみるに・・・   ガブちゃん日記Ⅳ

つらつらとおもんみるに・・・   ガブちゃん日記Ⅳ

いろいろ思いついたことと、ペットの亀の話

ひしめく住人たちの中心にいたのはそれも一個の集団だった。
昼間だというのに狐火の群れが取り巻きその内側には白い着物の幼い獣耳と狐尻尾一本から始まり、妙齢な姿の2本尻尾から六本尻尾までの凛とした美しい女性の集団がひしめきそのさらに中心にいる二人・・・その背後には空間をゆがめているのか巨大な黒い輪が・・・その前で。
『久しぶり。』と小さな白髪の男が言った。
見た目は老人のようにも見えるほどに弱弱しい、その男がわしに声をかける。
『うむ。久しぶりだな。その隣にいるのは奥方か?』と、わし。
恥ずかし気に袖で口元を隠しながらホホと笑う九本の白い尻尾を持つ美しい女がこいつの奥さんだ。
綺麗な白い着物に髪の毛も白。
目は赤く肌も白いこの女は何とも言えない香りをあたりに振りまいている。
住人達も、見ほれている。
『お初にお目にかかります。』と九尾は言った。

『で?この集団は?それにお前バロールの傘下になったんじゃ?』と、わし。
『ああ、僕が通士なんだよ。』
『は?大物過ぎなくない?』
『いいんだよ。僕で・・・それほど、重要に感じてるってことなんじゃないかな?』
『うちなんか、調停者とエルフの集団だぞ。引き合ってないんじゃ?』
『ああ、それなら問題ないんだ。お家事情もあるから・・・ちょっと、外にいたほうがいいかなって・・・』

バロールはライカンだけじゃなくて獣人も受け入れてたんだそうだ。
その獣人を連れていたのは彼こと月下の王だったんだが・・・その、影響で集まってきたんだけど、金色獅子王と名乗った獣人が突然宣戦布告して反乱したそうで・・・鎮圧したのが月下の王とその奥さんだった。
獣人の王を倒しちゃったことで恨まれちゃった為に、獣人とライカンでいさかいが起きちゃって、ほとぼりが冷めるまで外にいるほうがいいかって所に通士の話がきてくれたので、渡りに船って形でバロールと話し合ってここにいるって話だ。

うちにしたら、重いのが来たなぁ~って、感じなのだが・・・
でも、これってうちでかくまう形にも見えちゃうよね?これって平気?
『まぁ、反乱起こしたのは金獅子だし。他の獣人はそそのかされただけだしね。』
『わらわ等に、歯迎える者などおらぬ。それともわらわが弱いとでもいうのかえ?』
ギロン!と、空気が冷えるほどの威嚇が飛んできましたけど?
『ホラホラ、そんな顔しないでおくれ。』と気弱な男が言うと、突然頬を赤らめ委縮する九尾。
アツアツだ。

でも、まだ住むところが出来てないよそういうと。
『大丈夫じゃ、今わらわが作るゆえ・・・』と
へ?
周りにいる、女性とともに一鳴きコーン!!っと鳴くと
目の前の空き地に神社(なんだ?)か?どうみても、こちらで言う神殿とは異なる全体的には木で出来た荘厳な建物が出現した。
あちこちに彫刻がされていて壁にも天井にもさまざまな色で美しい絵が描かれている。
赤白青の布が縦横に梁から垂れ、微風に緩やかに振れている。

とにかく綺麗。

で、池やら何というか見たこともない庭や木々、花なんかが咲き乱れる・・・

あの~?
この空き地っていうか全部使っちゃったらさ~
まぁ、いいか。
他のところを造成するしかないよね。

まぁ、彼らを通士として受け入れた訳なので他の国もうるさくなってるそうで・・・
そこで、エルフ王の国に他の国の通士の受け入れと交換をしてもらうことにした。
わしらの配下の国で人族にも近いしある程度の問題もあるかと思うけどガークやミノタウロスなんかと比べれば生活もしやすいだろう。
ただ心配だったのはエルフは他種族を見下したり排斥したりする傾向にあるみたいなんだけど・・・ここは大丈夫?って、思ったんだけど。
わしらとの交易とかで、ちょっとその辺は甘くなってきたみたいだ。
まぁ、エルグラン王の国だけなのだそうだが・・・
他の国のエルフ達とかは別なので注意、特にハイエルフと呼ばれる種族は排斥傾向が強いので注意が必要なのだそうだ。
まぁ、うまくやってくれ。
我が国の窓口として。
まぁ、見た目の良さと荘厳さで圧倒されているみたいだから平気かもしれない。
だが一国だけ通士を受け入れなかった国がある。
東方北部の大国だ。

どうしても、配下の国じゃなくて本国へって言ってることと・・・国境問題で未だにもめてることもあって・・・でも、それってこちらの問題なのかなぁ~。

しっかし、あの国はわしが倒れている間も何度か国境越えて来てるし、海岸線から船で入ってみたり船小屋をいきなり作って元々ここは自分の家があったとか主張したりと。
勿論、どんな主張も受け付けないで深淵龍達が問答無用で丸焼きにしたが。

ゴブリン達が住んでいるところも襲ってみたり、深淵龍に攻撃やちょっかいかけたりとか・・・・

なのに、商売等の流通には熱心であったり。
それとは逆に、租税や関税を無理やりかけようとしたり・・・

喧嘩売ってるのか?と、こちらが意思を見せるとやめてみたり他のところで変なことを始めたり。

かまってちゃんか!!
などとも思うが、とにかくウザい!
その一言に尽きるんだと、皆が言っていた。

今聞いててもそんな感じがするものな~。

それとは別にメアリーから面白いことを聞いた。
わしはそんなこと考えたこともなかったが・・・・自然と行ってることがあるようだ。

東方南部に置いておかれてるゴブリン達だが、ちょっとおもしろいことが起きたという。
メアリーが言っててそれを賢者ギルドに報告したそうだが。

なんでも、ゴブリン達が生まれて歩き出すようになったころ。
何となく二手に分けられる。
あえて名付けるなら一つは働きゴブリン、もう一つは兵隊ゴブリン。
ゴブリンは基本的に戦闘能力がある(弱くってもね)。
働きゴブリンになったものは採取、狩りなどを行って食料を得たり、武器や簡単な衣服、住処を作ったりする。
兵隊ゴブリンは大規模なもしくは大物の狩り、大規模な造作などを行う。
兵隊ゴブリンはリーダーになったり、チーフになったりする。
リーダーとチーフは職業スキルだ。

ゴブリンキングにあって配下になると存在変化しやすくなるんだけど・・・
働きゴブリンには存在変化できないものが混ざっている。

野良ゴブリンたちはスキルを得て強くなっていく。
これは、初期のこの国にいたコボルトたちと同じなのではと?私は考察している。
途中から、コボルトキングが現れたことで存在変化しやすくなったが・・・
そうでなかったコボルトたちは様々なスキルを得ている。
この国にいる棟梁コボルトなどは存在変化しない。
あんなものすると力入りすぎると棟梁コボルトは言って嫌う向きがあるようだが他のスキルのものもそういう意味で存在変化しないのもいるのではないか?と、推察する。
さらに、ゴブリンロードで存在変化を止めている者もいるというので、存在変化はそれぞれの意志である程度は何とかなるのだということだ。

話を戻す。

ゴブリンが働きゴブリンと兵隊ゴブリンに無自覚に分けているのはこの存在変化できるものとそうでないものを分けているのではないかと思われる。

私は思う。
スキルとしてのキングがあるとするならば・・・
環境、文化、運など様々な事柄が必要になるし多くのIFが必要になるがゴブリンキング(職業)がいる場所もどっかにあるのではないか?と考えている。

ゴブリンキングのそばにいる私には証明の方法はないので、他の観察員にゆだねることにする。

などという話を報告したそうだ。

わしが聞いてもなかなか面白いなぁ~。
でもさ、これってわしには確かめようがないのよね。

これって、キング種のわしと職業の王様だったらどっちが上位なの?って、聞いたら。

配下にしちゃったら職業の王よりキング種であるわしのほうが優越だって話なのだろうから・・・圧倒的にキング種が上って話になっちゃうんじゃないかって言ってた。

じゃ~ん(わし登場)。
へへ~!(職業王様)
って感じか。
チョットだけわかった。