七つの大罪 The STAGE | 亀井英樹『井の中の亀』

亀井英樹『井の中の亀』

亀井英樹の活動日誌

あー切ない切ない。切ないなー。


爽やかな風が吹く秋の夜長

この時期は別に悲しい事なんてなくったって切ない気分の自分に酔いしれる遊び
通称《センチメンタルごっこ》がしたくなりますよね(´-`)

ガチなセンチだと辛いだけなので
程よく”ごっこ”あたりで散歩しながらロングコートなびかせて虫の音色を楽しんでおります。



そんな時、ふと今年の夏を振り返る、、、
そこにはたった一つの舞台に関する記憶しかありません。


『七つの大罪 The STAGE』



僕のひと夏と青春は総て、この超大作に注ぎました。



初日の顔合わせ。
出演者・スタッフの他にも沢山の大人の方たちが挨拶をしている言葉を聞きながら、純粋に凄く大きな規模のカンパニーだな。これが東京か。
と岐阜の田舎出身者は感じました。山が恋しい。


同日、台本の読み合わせが始まりました。
全員役は決まっていたので配役を奪い合う勝負とかそういうやつではなく、頂いた役と自分自身とが向き合う勝負。


初日から既にそんな戦いが始まっていました。



稽古はほぼ毎日ありました。
芝居面はさる事ながら、今回は歌もダンスもアクションもあります。

「役者に必要なスキルは?」と後輩に問われた時に咄嗟に出てくるものほぼ全部。
んで最後に「一番大切なのは諦めない心だよ」と付け加えてやれば完璧な先輩の出来上がりです。


幸い僕は最後の付け加えだけ持っている様なので他のアンサンブルキャストに教えてもらいながら、各分野の先生に相談しながら、今回も何とか乗り越えることができました。

本当にいつも周りに助けていただいております。

ダンスのKOHMEN先生


【※ここから先、人によってはネタバレあるかも】

第2幕でオーダンの村に住む村長の息子『ペリオ 』を演じました。


原作でもゴウセル初登場で好きな方も多い場面です。僕も大好きです。

だからこそ出逢いや別れ、その間にあった事も繊細に
大切に、とても大切に紡いでいきました。



(凄く細かいですが、「ペリオダス」の名乗りポーズ、実はコミック版とアニメオリジナル版の両方再現しております)


メリオダス役の納谷健くんも毎公演を全力で戦っていました。


書いて良いのか迷いますが(書く)役柄として負荷の大きな動きを求められていたので彼自身の身体も相当きていた筈です。
それでも弱音を吐かず常に皆の先頭に立っていた団長の背中はとても頼もしかった。



稽古期間中、病気療養の為やむなく田野さんが降板という形になりました。

稽古場で知った時には凄く辛かった。
それでも我々は楽しみにしている人達の為に前へ進まなければいけない。
代役として合流した、はねゆりさんを含めた全員で田野さんの気持ちも背負って全21公演の山を頂上まで登りました。

千穐楽を迎えてから2カ月を迎えますが未だに色濃く様々な景色を覚えております。

稽古場の風景、楽屋でのやり取り、本番中の相手の目、カーテンコールでの皆様の顔。


そんな作品に出逢う事ができて僕は幸せです。
皆さまはどうでしょうか?

舞台は生配信を除き劇場へご足労頂かなければならないコンテンツですが、
今このブログを読んでいるアナタにも劇場までの道のりを含めた忘れられない物語をお届けできるよう今後も精進して参ります。




《写真たち》