ウマ娘ダイユウサク2(仮)質問者:ダイユウサクの父 | kame3ブログ~何時からブログで無くなったか

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最近自分の方向性が分からなくなってきた

 早速ですが、ダイユウサクさんの有馬記念優勝、おめでとうございます。

 

「あっ、はい!ありがとございます!娘がまさか有馬記念を優勝するなんて・・・えぇ・・・」

 

 ダイユウサクさんからはレース前やレース後に連絡などはありましたか?

 

「そうですね・・・レース前に『有馬記念に出る』と、レース後に『優勝した』と電話で言われました」

 

 意外と簡潔な報告だったんですね。

 

「娘は昔から愛想がないと言うか・・・周りに対して余り興味を示さなかったので・・・でも、優勝後は普段よりは興奮していたかな?って感じはしました」

 

 なるほど。ではダイユウサクさんの幼少期に関してお聞きしてもよろしいでしょうか?

 

「娘の幼少期・・・ですか?」

 

 別の質問にしましょうか?

 

「いえいえ!娘の幼少期・・・そうですね。

 

 ・・・私たち夫婦は娘に謝罪しないといけない事があるんです」

 

 謝罪ですか?

 

「そうです。ちなみに記者さんは娘のダイユウサクと言えば・・・デビューした直後は体が弱かった事はご存知ですか?」

 

 はい。そこから徐々に体質が改善して勝ち上がって行ったと。

 

「実はですね、トレセンに入学する前は病弱どころか将来を期待されるウマ娘だったんです」

 

 それは知りませんでした!と言う事は、体質が改善された事で本来の実力が発揮されたと。

 

「いえ、そんな話じゃないんです・・・あの、長くなりますが良いでしょうか?」

 

 こちらこそ、お話を伺って宜しいでしょうか?

 

「分かりました。まずダイユウサクの母親、その母親もウマ娘なんです。そして妻の名前はクニノキヨコ、未勝利で引退したのでご存知ないと思いますが・・・」

 

 こちらこそ勉強不足で、大変すいません。

 

「いえいえ!そしてクニノキヨコの母がクニノハナ、彼女が初代ビクトリアカップの勝者です」

 

 ビクトリアカップ・・・確かエリザベス女王杯の前身となったレースですよね。

 

「そうです!クニノハナは最初の頃は病弱でガリガリだったのですが、そこから体質改善して徐々にレースに勝てる様になり初代女王になった。と妻から説明されました」

 

 それは凄いですね!つまりウマ娘の血筋として非常に優秀だったと。

 

「それだけでなく、クニノハナのお父さんと旦那さんもウマ娘として優秀な一族の血が流れているらしく、妻は活躍こそ出来ず引退しましたが・・・」

 

 なるほど・・・エリートの血が流れていると言う事でダイユウサクさんも期待されていたと。

 

「それだけではなく、私の父も似た様な感じで。そして私もウマ娘には到底敵いませんが、学生時代は足にそれなりの自信と実績があったんですよ」

 

 お父さんも足が早かったんですね!

 

「はい・・・今では全然ですけどね。でもそれだけには止まらず、私の兄の関係者が・・・娘とは直接は関係ないのですが、ウマ娘界隈ではかなり名の知られていたりしまして・・・関係者に大物があると言う事から、娘は将来大物になるぞ!と親戚一同盛り上がってしまったんです」

 

 それは・・・しかし、最終的には健康な体で様々なレースに勝利したので、間違いでは無かったと思います。

 

「・・・娘は幼少期は健康でした。そして私達の期待に応える様に同年代の子達よりも足が早く、トレセンへの合格は確実と周りからも言われる様になりました。この地点で我々には娘ではなくトレセンしか見えておらず、それが過ちである事に気付くのは合格してからトレセンに入学するまでの期間の出来事でした・・・合格が発表した日を境に、突如として娘の急速に痩せて食事の量が減って体が貧弱に。性格は更に大人しくなり、それまでとは打って変わってまともに走ることもできなくなって・・・・その・・・」

 

 ・・・すいません、勝手な判断になるのですがインタビューを中止しましょう。

 

「・・・そうですね。すいませんでした」

 

 いえ。今回のインタビューに関しては無かった事にしますので

 

「・・・あの!個人的にもう少しだけ話させてもらっても良いですか?」

 

 どうぞ。

 

「私たち夫婦の出した結論は、こんな変貌した娘をトレセンに入学させる訳にはいかないと。どうにかして入学を取りやめようとしたのですが、娘が『トレセンに行きたい』と珍しく自らの要望を主張し始めました。

 娘は幼いながら聞き分けが良くて、一度ダメと言ったら素直に従う性格でしたが、この件だけは頑と譲らず・・・私たちが折れてしまったんです。

 結果だけを見れば娘の選択が間違ってなかったのですが、私と妻は娘に対して重い期待だけを背負わせてしまった事を謝りたいと」

 

 あの・・・私はダイユウサクさんについて詳しい訳ではないのですが、もし娘さんがお二人のことを恨んでいたとしたら、有馬記念の勝利報告の電話なんてしないと思いますよ。少なくとも普段より興奮した状態で、なんて。

 

「・・・」

 

 それではインタビューを終わります。ご協力ありがとうございました。

 

「・・・あの、もし機会があったら今回のインタビューはご自由にお使いください」

 

 ありがとうございます。

 

 

 

※企画『有馬記念優勝ウマ娘の父に聞く、優秀なウマ娘の育て方(仮)』として行われたインタビューだが、企画が没となりインタビュー記事が公開される事は今まで無かった。しかし自由に使って良いとの事なので、今回公開させていただいた。

 分かったこととしては、ダイユウサクの家系はウマ娘に関してエリート?

 幼少期は他のウマ娘より足が早く、健康的で将来を期待されていた。

 トレセンの試験に合格後から体調が悪い方へと変化。しかし本人の意思を尊重してトレセンに入学。

 現在の家族仲は良好だと思われる。