『岩と雪の殿堂、北の俊英”剱岳”』へ その-4 最難関単独峰への挑戦 | 亀楽-横太郎のブログ

亀楽-横太郎のブログ

Yahoo-Blogから移行しました。投稿しながら整備します。

山行ブログ、撮影ブログ(絶景・街歩き・・・・)、その他です.


本格的に山登りを始めようとした2012の秋、
いろいろ説明を聞いて、結局、
2013年(一年目基礎)・・・・・南アルプス赤岳&北岳へ挑戦
2014年(二年目中級)・・・・・北アルプス槍ヶ岳へ挑戦
2015年(三年目上級)・・・・・北アルプス穂高岳・剱岳へ挑戦
2013年から3年目で”剱岳”挑戦と言われ、クラツー「山旅スクール」基礎コ-スに余り判らずに入校した。

山行を経験し欲求不満を感じながら、2014年に「山旅スク-ル・中級」と「座・北アルプス塾」に重複参加した。結果、スク-ルの事務局&ガイドから、中退を宣言されてしまった。

2014年春「座・北アルプス塾」のレベルⅡに、年末レベルⅢに評価して頂き、
2015年本格シ-ズンの山行は最高難度のツアーへも参加可能となった。
毎旅は、2014年夏の山行で靴マーク”6”(実質最高難度)まで参加可能の判断を頂きました。

今年の山旅スク-ル・岩稜(上級)コ-スのメイン山行は”剱岳”で既に8月末に完了していた。2012年秋に同時にスク-ル基礎コ-スに入校された方々から登頂の報告を頂いていた。

”亀楽”の山行目的&目標は、既に記載済みですが
1)日本百名山への完全登頂
2)3,000m級ピ-クの完全登頂(含む三大キレット縦走)
 ⇒その後、
  ”気に入った山々”での(風景を撮れる場所での)
  ”季節”・”時間帯”・”天候”に応じた
  ”気に居るまでタイミングを合わせた”撮影”を
自由に繰り返す。ことですラブラブ!
そんな訳で、
2015年に主たる名峰を含め、80数座登頂完了(現在累積70座)し、
単独岩稜や岩稜縦走でもいろいろな経験(含む残雪期)を積み、
写真撮影が臨機応変(除く、厳寒期&雪山登山)に出来るような実力を身に付ける。

お陰様で、本格山行3年目の現在、
それなりの経験を積み、
装備の整備
基礎技量・体力・判断力の習得・レベルアップ
情報収集手段・相談相手
等の総合力を身に付けられ始めました


個人山行やガイド山行での
難所通過
トラブルへの対処
時に、多くの経験をさせてもらいました。

やはり、難関の”ジャンダルム”を含めた穂高縦走、
や 穂高連峰その他での岩稜経験 
いろいろなバリエ-ションの判断と経験

辛いですあせる 厳しいです走る人
お金お金と時間も掛りますむかっ
だけど、楽しいですラブラブ!にひひ

少しづつ、写真のレベルも上がって来ているかなにひひ

そんな、単独岩稜での最難関峰『岩と雪の殿堂、”剱岳”』へのチャレンジです

朝、

ガイドの事前の指示
出発: 3:30
朝食: 3:00頃には、食堂で食べたい人は食べられます。
    (出発し、剱岳山頂へ登り、剱澤小屋に帰るまで
     食事の時間&場所は取れないと思ってほしい)
朝判断するが、雨が降っていても風の問題が無ければ、前剱(ぜんけん)までは行く

2時過ぎに、トイレか
なんとなく、部屋がザワツク・・・・・

それでなくとも、亀楽の隣りの方は、
隣りの”亀楽”の布団の方まで越境して来て・・・・・
鼾だけではなく、呼吸停止?、大きな音を定期的に出す

結局、”亀楽”も2:30に起きて準備を始めてしまった
3時前だが食堂に行くと、もう大半の方々が食事中
お茶のポットが4本あるが、もう空
(昨夜、「お湯を必要な方は、夕食後に入れてしまうこと」の指示があるのに・・
 何人かの方が、目の前でテルモスにお茶を入れてしまっている)
弁当が、マイタビGrとアルパインGrで準備されていた

3時過ぎには、朝食弁当完了
残す荷物を確認(持っていく荷物を確認)

雨具を付けて・・・・
外に出て、待機・・・・・ぐぅぐぅ   まだ、真っ暗雨
雨も、ざあ雨 ざあ雨

ヘッドランプを点けて、山荘横に集合

なかなか、集まらない
********************************
昨日の段階で、歩くのが遅い男性1名が山荘待機の結論
********************************

先頭に、沼田(谷川岳)のガイド
女性陣中心の10名グル-プ
中間に白馬のガイド
男性陣中心の9名
亀楽は、昨日の様子を見て、いろいろ考えて、男性陣の2番目ににひひ
最終が、添乗員

昨日の立山縦走では、最後の方に並んだら、
女性陣は比較的に整然と進んでいるが・・・
列の途中中間で、遅い人が何人かいて・・・・大変な思いをして


そんな状態で、真っ暗の中、雨の中、出発   GoGoGo
廻りは何も見えない。
見えるのは、ヘッドライトの部分のみ・・・・
(前回の奥穂高~西穂のスタート時のヘッドライトの暗さ

意外と速いペ-スで、剣山荘へ

岩のガレバを、途中沢を、途中薮道を、下って~登って
約20分で、剣山荘に

剣山荘の宿泊出発客と先行隊でごった返す


いよいよ、最初の練習クサリ場へ

”一服剱”まで、一気
途中で、男性隊の列が間延び、ガイドと添乗員が相談し、
「男性一名を、男性隊の先頭に」
急に止まる・・・・ヘッドライトが問題のようである。
ガイドが弄りはじめたら、電池が落ちてしまったらしい
暗い中で、探し始めた。
たまたま、先頭近くにいる”亀楽”の足元に乾電池が・・・・
慌てて、取ってあげようとしたら、「岩の間に・・・」
”亀楽”が、岩を持ち上げて・・・・・

ヘッドライトの角度調整も判らないらしい・・・・

そんな状態で、隊列は、”一服剱”ピ-クへ
男性先頭者は、息遣いが荒い・・・・
女性隊は山頂で休憩中・・・・

先に出発していた、団体さん(比較的に年齢が若そう)が撤退し、
”前剱”の登りから戻ってきた

うっすらと明るくなり始めている
東の水平線は、赤らんでいる。
雨の割には、ガスが濃くない目見通しも良い目
(「雨雲の高さが高い」と言うこと)

条件は良いぞ~

”一服剱”山頂近くで、すれ違いを完了し、
女性隊から出発・・・・

遠くから見ると、大変な登りのようだが・・・
見えないということは、良いこともありますね〜
涼しいし・・・・
この登りの途中で、例の登りピッチが遅い男性一名が添乗員と最後尾に

5:30 ”前剱”山頂に到着

だいぶ、明るくなりましたね
”亀楽”は、とっくにライト消灯
イメージ 1
意外と広い山頂です。十分多人数が休憩できます。(風が無ければ)
目標のピ-クを入れて、初めての一枚ですよ〜

剱岳の最後の登りも見えます目
イメージ 2
前を歩いている人も目

東の方の水平線目
イメージ 3
手前の稜線が、剱岳の”八峰”目
奥の右側の双耳峰が鹿島槍ヶ岳
同じ並びの左が五竜岳
7月に縦走した”八峰キレット”ですね〜

雨も小降りになり始めたので、
ガイドさん「剱岳山頂を目指す」腹を決めてくれました
(遅れていた男性一名は、前剱まで登り、添乗員と剱澤山荘へ戻った)

”前剱(ぜんけん)”を降りると、
目の前に”平蔵の頭(へいぞうのズコ)”

前剱を降りながら撮るカメラ
イメージ 4
前の女性隊が渋滞しています
”平蔵ノ頭”の左下に光っているのが、鉄製の渡し
(写真で見ると、リベットかと思っていたら、パンチングの穴目
風だけが心配です。歩幅を小さく歩けば滑りません。

ズ-ムで拡大ですカメラ
イメージ 5
一部の説明では、「両サイドが切れ落ちている」とのことでしたが、
ご覧のように、「左側には相応の岩場があります」
(この左側下方に下山道が通っています)
この鉄橋を渡って、直ぐにクサリを使い右上にトラバースする・・・

さあ、”平蔵ノ頭”を通って、剱岳山頂を目指しますよ〜
イメージ 6
橋を渡って、クサリを頼りに右上にトラバースラブラブ!


この場所は、登りは右上にトラバース
イメージ 7
正面の岩壁に垂れているクサリは、下山者用ル-ト

渋滞中に撮影
(振り返ってそれとも、山頂側下山者)
イメージ 8

登りは右に巻いて行きます。
渋滞のため、男性隊のガイドさんは、・・・・・
イメージ 9
先の岩場が、カニノタテバイですね〜

女性隊が取付いている岩場が、”カニノタテバイ”です目
イメージ 10
数名の渋滞部分が、クサリへの取付き点目
岩に、鉄棒が撃ち込まれています。
グレイの雨具の方が、女性隊の最後尾に入っている男性登山者


渋滞中に撮影カメラ
イメージ 11
登って来た、
写真手前から”平蔵ノ頭(ズコ)”
そして、同じ高さに見える”前剱(ゼンケン)”
低く見えるピ-クが”一服剱”

遠くに見えるのが、別山?

さて、カニノタテバイの上部です目
(すみません、カニノタテバイの下での写真忘れました)
イメージ 12
最初の取付き~、右方向に巻いて、その先が上から見るとこの状態です。
(写真中央の方)
<クサリの取付き時に、脚を岩に設置されている鉄棒に確実に掛ける>
垂直部クサリ長は、30mとの情報もあったが、実際は15~20m

クサリを登りきると、写真中央の棚に乗って右へトラバース
(登りきる時に、手の位置と少しの腕力)

このあとは、傾斜の緩い”ザレバ・ガレバ”を登ると、山頂稜線

前の写真中央の方が、棚に登るところ
イメージ 13

”カニノタテバイ”から、山頂まで意外と高低差と距離があります
(気分的にかも)

山頂には、この写真の”祠”と少し離れたところに”三角点”
イメージ 14
意外と写真タイムが長く、空くのを待っていると・・・・

祠の左側は、”別山”
イメージ 27



一番遠くに写っているのが、”薬師岳”
イメージ 24


三角点
イメージ 15



北側(北北東)には、剱岳に繋がる”八ツ峰の稜線”
この稜線は、熟練者ル-トですね。
イメージ 16
先は、後立山連峰に繋がる”白馬連峰”
(信仰の山”立山・雄山神社”を基準:表側と考え、後立山と表現)

イメージ 17

後立山連峰の縦走路
(奥の尾根:右から”鹿島槍ヶ岳”、五竜岳、・・・杓子岳、白馬岳)
イメージ 18



イメージ 19

黒部渓谷越の”針の木岳”
イメージ 20


立山連峰越しの”槍ヶ岳”(山頂部のみ)
イメージ 22


イメージ 23


”真砂岳”越しに”大汝山”
イメージ 25



イメージ 26


西側(北西)には、”早月尾根”とその先遠くに富山市街地
イメージ 21
川は、早月川(黒部川?)
西側の空は・・・・
(早く下山した方が・・・)


8:05 下山開始
早月尾根との分岐
イメージ 28
(早月尾根:馬場島から標高差2,240mの一気登りの体力勝負コ-ス)

カニノタテバイからの登り(上り下りの合流部)
イメージ 29


カニノヨコバイ部まで一気に下る
イメージ 30

”前剱の大岩”の横を通過
(登りの時も同じところを通過)
イメージ 31


イメージ 32

・・・・カニノヨコバイ・・・・
写真を撮り辛い現場です。
マイタビの場合、どのパーティも
ガイドさんが、スリングで安全確保し、我々の下山時に壁面にへばり付いて、
「この場所で、もっと腰を落とせ・・・・
 どちらの足を・・・・・・
 そうその場所で、
 後は、手足を交差させずに、横ばいの運びでトラバースせよ」
と指示してくれます

”カニノヨコバイ”の最初の一歩で
きちんと、両手で鎖を確保し
左足を上部の足場にきちんと確保して、
その状態で、腰を落とす(両手&左足で”三点確保”)と
少し、落ち着いて下を見ると(十分に見れます)
******下の棚に、
    脚を置く位置が赤いペンキで表示されています*****

※ その場で、『なんだこの赤いマ-クは』と傍のガイドに言ったら、
  ガイド曰く、「渋滞を解消するために、今年から書いたようです」と
  ※ 上で、鎖を持って身体を離せば、十分下の棚も見えるし、
    腰を落とせば、脚が届かない高さではないですね

後は、上部の鎖を両手で送り持ちして、
岩壁から上半身を十分離して、
下の岩棚を落ち着いて、ヨコバイして歩けば、数mの移動です

イメージ 33

降ってきた、剱岳山頂部
イメージ 34
左が、カニノツメ
イメージ 35

降って来た下山ル-ト
イメージ 36
右の丸い部分が、タテバイ&ヨコバイがある山頂部
その手前、左側に、平蔵ノ頭
(前剱:ゼンケン頂上から撮影)

前剱山頂表示を入れて、剱岳山頂を写す
イメージ 37
白馬の中島ガイド

前剱からの下り(正面は、一服剱)
イメージ 38
ここを過ぎると、危険エリアを抜ける 

この辺りで、”亀楽”の後部(上方)の方が落石を起こし・・・・
頭大の石が、”亀楽”の脹脛に
(怪我もせずに、石も停まって・・・)
同じ方が、続けてもう一回やりましたね・・・・
<最悪、最後尾に変わろうかと思いましたが・・・・・>

登り時に、
大腿で登らず、
足首を使って登っている方が多いので落石を心配していました。

この剱岳登山道は、良く整備されていて、
通常の登山道より、登り/降りの分離が出来ています。
その分、崖の上下で登山道が分離されているため、
落石の原因を見ることが出来ず、
突然、落ちてくることになります


鞍部の西側には・・・目
イメージ 39

この後、不思議と登りと同じようなタイミング(前剱の一服剱側)で
雨が降り始めました雨

枚数の関係で、剱岳登山~下山の核心部を中心に投稿
次回、剣山荘~剱澤小屋~別山乗越~ロッジ立山連峰~室堂を投稿します。

お陰様で、”核心部”では天気も持ちました
無事、登頂下山できました
11:45剱澤小屋に到着走る人
(混雑渋滞も少なく、クサリ場待ちだけのため、昼食に十分間に合った)
2名の方が、登頂出来ませんでしたが・・・・・・・

同行ガイドさんのお言葉です
『』 『』 『』 『』 『』 『』 『』 『』 『』 
下山時に、ザイルをつないで登っているパーティが有りました目
この山は(一般的にもそうでしょうが)、
例えば、カニノタテバイも自分の力で余裕を持って登り切れる方だけが
登頂を目指すことが出来る山です。
それが出来ない場合は、入るべきではありません。
訓練をして、問題ない状態でチャレンジすべきです
一回目は、取り敢えずどんな登り方でも自分で無事に登ること。
(クサリや金物に頼ろうと、力づくで登ろうと・・・・)
その反省を、2回目以降で改善してください。
 『』 『』 『』 『』 『』 『』 『』 『』 『』 
ご尤もです

それぞれの方の事情があって、難しい問題ですが、
心して、心技体の実力を向上させたいです

”亀楽”は、初めて登る難易度の高そうなル-トは下記サイトで事前情報を入手し、
イメ-ジ造りをしています。

【参考情報】
「日本アルプス登山ル-トガイド」核心部のル-ト案内

年齢的な時間の制約もありますので、今は、
必要な場合は状況に応じて
「ツアー参加」
「ガイドレシオの高いツアー参加」
「最悪、個人ガイドへの依頼」
「知人との同行山行」
「個人山行」(大半が、個人単独山行。マイカー移動&仮眠)
を取捨選択判断して登っています。
(残念ながら、お金と時間も掛りますが、若い時に対応できませんでしたので)