日本の成人の方で、何らかの形で抹茶を召し上がったことのない方は
非常に少ないと想像しますが、その中で本格的な「濃茶」を召し上がった
ことがある方は果たしてどの程度の割合か?
調べたことはありませんが、自分の周りで見る限りでも低いだろうことは
想像できます。
その上、茶道を学ばれる方の中でも「濃茶は苦手なの」とおっしゃる方も
いらっしゃる中、さて、どうしたものか・・・
考えすぎ!
やって欲しいっていうんだから濃茶も出したらいいじゃない・・・
作品展の参加作家の方々からはそのような声も聞こえましたが、
面倒なことに私の性なのでしょう、茶会でも茶事でも、
よしこれで!と自身の思い、心が定まらないと先に進めないのです。
会場となるギャラリーに伺ったこともなく、ましてや韓国。
好きな韓流ドラマはいくつかあれど、韓国文化、中でも韓国のお茶文化に
詳しいわけでもなく、ギャラリーの方と思い切って正直にお話ししてみよう、
とzoom会議で意向を伺ってみると、韓国では今、抹茶に限らずいろいろな
お茶を頂くことが流行っていること、
昨今のインバウンドの影響もあり抹茶の認知度がとても高まっているが、
濃茶まで飲んだことがある人は少ないので是非やって欲しい、
興味を持っている人は多いはず、
会場には10人位が座れる大きなテーブルがあるので、そのテーブルで
やって欲しい、水屋になるキッチンもあります!と伺えば、もうお断りする
理由も見つかりませんでした。
こちらでもよくご紹介させて頂く
「千鳥乃釜鉄風炉添」は、主人が
「茶室でなくとも、テーブル一つあれば本格的にお点前を学ばれている方も、
そうでない方にも楽しんで頂けるセットを!」と考えたものです。
このコンセプトバッチリ!の環境でお茶が出来る、またとないチャンス!
心は決まりました。
次は「どうやって濃茶、薄茶の違いを楽しんで頂けるか」です。
出退勤の電車の中、寝る前の時間・・・あれこれと考える日々、
経験の浅い私のまたまたどっぷり悩みの中、試行錯誤の日々が
始まりました。
つづく