フランスで入居する時は、細心の注意が必要だ。
日本にいる時よりも、ずっと疑い深くなって行動して、問題回避を行なう癖がついてきている。
18日に、20代の男子のフランス人が入居した。
実家を出て、初めての一人暮らし。楽しいだろうな。本当の自由と責任を体験できるのだから。
入居時の点検は、大家も店子の現状相互確認になる。入居時は、笑顔をで行われても、退去時にはトラブルや確執のもとになる。お互いの認識をはっきりさせておくのが、大事だ。
入居時の点検は、Etat des Lieux(物件の現状)と言われ、全て写真を撮っておくのが確実だ。
大家として、私は入居時の細かい部分の写真を撮って、店子に共有している。
「今日現在のアパートの現状がこうなので、退去時も全く同じ状態にしてください」が、原則だ。
1月頭まで入居していたフランス人女性の店子は、自分でワインバーも経営しているので、清潔さにはうるさいだろうと思っていたが、風呂場の角には黒カビ、浴室の天井には、うっすらピンクカビ、窓は汚いまま。合鍵は、彼女がパートナーに渡したまま無くしたという。
退去時の点検(Etat des Lieux)の後、合鍵の作成、風呂場の徹底掃除、窓拭き、白壁の掃除(おそらく彼女は喫煙者)、台所部分の大掃除と、大家業の大変さをしみじみ感じます。もちろん、外注してもいいのだけど、自分の時間がある時は、できることはしないとね。
洗面台の隣にあるコンセントは稼働しなかったけど、いつ壊れたのかわからない。
コンセントがきちんと作動するかどうかまでは、毎回確認していなかった私のミス。
悪徳大家でない私は、合鍵作成料金そのままと、掃除代に30€を加算したのみ。
合鍵作成のための行き帰りの手間賃や、部屋全体を掃除したのを請求することもなく、良心的な値段にして、保証金を返金しました。
台所用品も、IKEAで皿、用具を新しいものを購入しました。気持ちよく使ってもらいたいです。
というのも、改装工事から10年経った今、アパートがやっぱりちょっと古びているのよね。快適に使えはするけど、ピカピカで、ワクワクするような部屋じゃないと、私自身が感じてしまう。
店子に気持ちよく住んでもらいたい、と思っているけど、全ての大家がそんな気持ちではないよ。
投資物件と見ているだけで、店子は家賃を払ってくる人、必要最低限のことで、最大限の家賃収入を得たい、という大家も多い。
私のような大家は少数派だと思う。
フランスで入居退去される方は、しっかり点検&退去時はピカピカにしないと、理不尽な金額を取られることもあるので、注意!