鳴門市にある「大塚国際美術館」。

大塚製薬グループが操業75周年事業として1998年(平成10年)に開館した美術館(ウキペディアより引用)なんだそうで、製薬グループ創業者の気合の入れ方が尋常じゃありませんね、これは。建築費や各絵画の使用料(著作権料)などを含め、総工費400億円(ウキペディアより引用)かかったそうだが、超金持ちの美術愛好家が贅を尽くしただけのことはある。一見の価値あり、です。

ヴァティカン宮のシスティーナ礼拝堂にミケランジェロ制作の天井画と壁画があるが、実物は規模雄大で、なおかつ複雑な図像が入り乱れ、異教徒の知識浅薄なわたしごときには何が何だかさっぱりわからん、というのが正直な感想なのだ。もとより、ここ「大塚国際美術館」でみるミケランジェロ作品もさっぱりわからんことに変わりはないが、システィーナ礼拝堂に実際に行った人はわかると思うが、現場は空前絶後の混雑状態なのである。おそらく世界各地のキリスト教徒がヴァティカンに参集して教皇様にお目に掛かり、その帰り道、来たついでにシスティーナ礼拝堂へ立ち寄り、あの天井画と壁画をながめるのだ。もう一回言うが世界各地から押し寄せたキリスト教徒があの礼拝堂に詰めかける。

東京でいえば地下鉄東西線、大阪でいえば地下鉄御堂筋線の朝の混雑率だいたい200%。これと同程度の混み方をシスティーナ礼拝堂は一日中している。だから世界のお宝をじっくりとは鑑賞できない。図像の詳細について精査できない。これは想像だが世界各地から押し寄せた敬虔なキリスト教徒の95%はわたしと同じように何がどうありがたいのかわからんままに、それぞれの故郷に帰っているような気がする。

前置きが長くなったが、「大塚国際美術館」は混雑率0%に近い。どの有名絵画もゆっくり、じっくり、鑑賞できる。フラッシュなしなら写真も自由に撮れる。疲れたらカフェでお茶休憩がとれるし、お昼のランチもとれる。ちょっと遠いのが玉にキズだが、神戸・三宮から直行バスがでているので、それほど苦にはならないはず。美術の好きな人にオススメです。

 

▲システィーナ礼拝堂(天井画 壁画)・原寸大で復元されているのでスマホで全貌が捉えられない

 

▲ボッティチェリ(ヴィーナスの誕生)ウフィツィ美術館

 

▲レオナルド・ダ・ヴィンチ(モナリザ)ルーブル美術館

 

▲ベラスケス(ラス・メニーナス/女官たち)プラド美術館

 

▲フェルメール(牛乳を注ぐ女)アムステルダム国立美術館

 

じつをいうと、ここに掲載した絵画はぜんぶ実物を現地で鑑賞している。むかしむかしの物語である。いまはもう忘却の彼方に消え去っているが・・・。