昨日(8月26日/月)は妻の提案で環状3号線の本郷第でオープンしたイタリアンの「PISOLA ピソラ」に出かけてランチを食べました。この場所には約20博多の「ピエトロドレッシング」がイタリアンのファミレスを開いていました。一度入りたいと思っていたのですが、ピエトロファミレスは突然に閉店してしまいました。当時私は長銀福岡支店の副支店長で社長会の事務局を任せられていました。博多の社長会には福屋(明太子)や石盛萬盛堂(和菓子屋)を筆頭に元気な若手経営者が多く、彼等はそろってリンガーハット(長崎ちゃんぽん)や仏壇の長谷川を敬愛していました。目標を公開企業になる事でした。当時は店頭登録する事を目標にしていました。ピエトロドレッシングの社長は 宮川 慎一氏でした。既にピエトロの企業名・商品の評価は高かったので公開して、経営の自由度を失う事は無かったのでしたが公開(現在はスタンダード市場)しました。公開すれば資本の回転を鈍らせるファミレスの経営は困難になります。横浜環状3号に在る本郷台店は閉鎖してしまいました。その後に出来たのが「PISOLA ピソラ」でした。入店して天主と見えた人に聞きました「この店は20年前ピエトロドレッシングのファミレスだったのですが、ピエトロの子会社ですか?」すると次の様に答えられました。「PISOLA ピソラ」は関西中心に30店舗を展開するイタリアンレストランです。此処本郷台店は関東進出第1号店です。本社は滋賀県草津市に在ります。

これが横浜環状3号本郷台にある「PISOLA ピソラ」です。リゾートレストランの外観です

向こうが見晴台で、白い柱と植栽が地中海イメージです

PISOLA ピソラが滋賀県草津市で創業したという事は近江商人という事です。近江商人とは近江国(滋賀県)に本宅(本店、本家)を置き、他国へ行商して歩いた商人の総称で、大坂商人、伊勢商人と並ぶ日本三大商人のひとつ。 「近江の千両天秤」ともいうように、天秤棒1本から財を築き、三都(江戸、大坂、京都)をはじめとする全国各地に進出し、豪商と呼ばれるまでに発展していった。高島屋も伊藤忠商事も西武鉄道も近江商人の事業です一般に近江商人のモットーは「三方良し」と云われています。

「三方良し」とは「売り手」「買い手」「世間」のすべてが満足している状態で事業をおこない、最終的には社会の発展に貢献するのが目指すべき商売の形であるという考え方です。ミツワ石鹸三和銀行等「三方良し」の商業哲学を標榜する企業は数多くあり歴史を通して継続しています。

旧三和銀行はダイエー等の不良債権が蓄積して現在は三菱UFJ銀行に吸収合併されてしまいました

ファミレスの三方良しは「お客さん」「資本家/地主」「素材生産者」でしょうか昔の三輪自動車の様に前輪(1)と後輪(2)のバランスが重要です。お客さん視点では「美味しい」「価格」と「居心地/晴れの空気」でしょう。

一世を風靡したダイハツ工業の三輪自動車ミゼット

近江商人の和菓子店としては「たねや/近江八幡市」を思いつきます。たねやは記念事業として周囲の田圃を購入して「ラ コリーナ近江八幡」を作りました。持続可能な社会の実現を目指して作った新拠点。自然に囲まれた環境の中に和・洋菓子のメインショップをはじめ

持続可能性を追求して縄文建築に至った藤森照信氏に依頼して工場、本社、レストランを設計したラ コリーナ近江八幡

ラ コリーナ近江八幡の「三方良し」と云えば「お客さん」の満足感と従業員の生き甲斐と田圃に棲む「蛙や仏泥鰌」の快適でしょう。改めて「PISOLA ピソラ」の三方良しを確認しました。「美味しい」はチーズの好み、価格は1490円(ドリンク+スープ+サラダ込み)居心地も良しでした。唯一欠点は月曜日の11時で行列が出来る混雑でした。

料理にセット(フリードリンク+スープ+サラダ)で1490円です

定番のマルゲリータ石窯ですので焦げ付きが目立ちます

たっぷりチーズの「プロシュート/生ハム・フォルマーダ」

 身近な処に近江商人文化のレストランがありました。               【了】