昨日(5月12日)は栄光学園卒業生による「歴史文学ウォーキング」に参加してきました。朝10時に橋本駅南口に集合、先ずは「橋本宿」を歩きました。相模原市の中核は橋本駅であり、橋本駅は橋本宿に依っているのです。橋本宿は江戸時代「大山詣で」賑わった宿場町でした。主として国道246を西に進んで三軒茶屋で大山街道(矢倉沢往還)に分岐して武蔵国と相模国を分ける境川を渡って大山阿夫利神社に向かう街道でした。

江戸時代大山阿夫利神社の参詣道が大山街道でした

明治維新になると相模原市周辺は養蚕業で繁栄しました、相模川の河岸段丘で桑の木を植えて蚕をそだてたのです。相模原市の民家園に行くと相模川周辺の養蚕の民家や蚕の神社を見学できます。

「相模原市古民家園」には、江戸時代中期に建てられたと推定される「旧青柳寺庫裡」を展示しています

又川崎民家園に行くと蚕を祀った「蚕影山祠堂」を見学出来ます

川崎民家園の「蚕影山祠堂」

次いで歴史の表舞台に登場した相模原は「軍都」です、相模原は1937(昭和12)年に「陸軍士官学校」が移転してきて以降、多くの軍施設が立地するようになり、1939(昭和14)年には「相模原都市建設区画整理事業」で幹線道路などの都市基盤が整備され「軍都」として発展。1941(昭和16)年には周辺8町村が合併し、当時の町としては国内最大となる相模原町が誕生しました。

相模原に在った旧陸軍士官学校(現座間市)写真出典ジャパン・アーカイブス

相模原市には陸軍工廠があって現在の三菱重工の前身が戦前は戦車や戦闘機を製造していました。日産自動車の座間工場等はそうして歴史的遺産であった基礎技術の上に成立しているのでしょう。その系譜をつないでいるのがジャクサです。ジャクサ相模原キャンパスは日本の宇宙開発の拠点です。

2018年のJAXA相模原キャンパス特別公開の様子

橋本駅南口(京王帝都電鉄橋本駅」にはリニア新幹線駅の工事が進展しています。昨日観た限りでは地下駅は完成したモノの肝腎の静岡区間の工事が未着工なので掘った廃土をうずたかく積んでいましたが、発着駅品川に最も近い主要駅として現在の「新横浜駅を凌ぐ繁栄」が現実のものになる事でしょう

リニアは2027年以降品川名古屋間完成見込みと発表されています

橋本駅南口に面してリニア新駅は地下3階で出来上がっているそうです。地上部の計画は未定ですが、JRと京王の実力で夢のある施設が完成することでしょう。問題はそれまで生きて居られるかです?

         【了】