琉球旅行を終えて直ぐに藤沢の遊行寺をの参上しました。目的は杏子の花と白いも蓮の花を見る為です。ニ十四節気七十二侯では、啓蟄の桃始笑(ももはじめてさく)を終え、いよいよ春分を迎えました。上の花、桃かしら?と思われても良く観れば違います。
花は、漢方やスイーツで馴染み深い「杏(あんず)」の花です。杏といえばアプリコット。シャンプー等にも使われ、よい香りを想像しますが、花の段階ではまだうっすらとした香りです。中国原産のバラ科サクラ属の落葉小高木で、日本へは平安時代に渡来し、もっぱら薬用として栽培されてきました。実が熟すのは6月ごろ。風通しの良い日陰で乾燥すると、果肉と核が離れやすくなり、核を割って種子を収穫します。この種子が「杏仁」です。遊行寺の庭には杏子の花が咲くのです。10年前には3本も在ったのですが年々老いが目立って今では茶店の前の若い樹1本んになってしました。

遊行茶屋の前に自生している杏子の花が今年も咲きました。

茶屋でオハギを求めて放生池の畔で戴く事にして放生池に向かいます。放生池は寺務棟の脇にあって、池と廊下の間に白木蓮の大樹が自生しています。

これが放生池のほとりに咲く白木蓮の花です

放生池の南側に枝垂れ桜が在ってその根元に静雲さんの歌碑が立っています。もう半月も経てば枝垂れ桜が満開になるでしょう。

此れが静雲さんの歌碑です

静雲さんの歌は次の通リです

      生きていて 相遇(あいあ)ふ僧や 一遍忌 

一遍忌は8月23日です。全国各地の時宗の寺院に散った和尚さんが盆の祭事を終えて総本山の遊行寺に参集するのでしょう、若かった頃い一緒に修行した懐かしい面々が顔を合わせて再会を喜びのでしょう。今年は桜の開花が気をもたせますが、丁度入学式や「花祭り/お釈迦様誕生祭」に間に合いそうです。

遊行寺の枝垂れ桜が咲くのは半月後でしょう。

                      【了】