10月15日(土)私達は9時に善宝寺10時に鶴岡公園「致道博物館」を見学してランチを「致道博物館」の道路向いにある慶応大学鶴岡キャンパス内の学生食堂で済ませる計画でした。私達は昭和46年慶応義塾大学を卒業後日本文化研究会セミナーで日吉に在る慶応大学に良く出かけていました。掲示板には大学生(特に通信制大学や文学部の学生)向けに夏休みに鶴岡キャンバスに行こう!勧誘ポスターが掲示されていました。庄内平野の歴史文化を見聞して先端生命科学に触れよう!とするモノでした。山形県鶴岡市にキャンパスを置く慶應義塾大学先端生命科学研究所は、世界初の人工合成タンパク質素材を開発したスパイバーをはじめ、幾つものベンチャーを輩出し、その取り組みは「鶴岡モデル」とも称されています。昨日の新聞には近畿大学が世界で最初の鰻の完全養殖に成功したといったニュースでした。鰻は稚魚を買ってきて国内の生け簀で養殖していますが、稚魚も資源が枯渇しているので養殖ウナギさえも将来食べられない危機に瀕していたのです。

近畿大学がウナギ完全養殖成功 大学は『50年前に頓挫』『ウナギ ...

近畿大学の鰻の完全養殖に成功したといった発表風景

近畿大学が孵化させた日本鰻の稚魚(写真日経新聞)市場に出てくるのは4年後といいますが、

クロマグロに次ぐ近畿大学の成功例です。

近畿大学水産学部は卵を孵化させて稚魚から成魚まで完全養殖する目途を付けたというのです。鰻といえば20年も前に日本大学がマラリア海溝まで追跡して日本鰻が水深5千メートルの海底で鰻が生殖している事実を確認しました。感動した私は日大藤沢の生物資源学部博物館に行ってその発表を確認しました。

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日本大学生物資源科学部付属博物館での日本鰻の生態研究の発表パンフ

慶応大学は総合大学ですが、農学部や生命科学の専門学部はありません。薬学部は日本薬科大学を吸収する等しましたが、生命科学や農林水産学はありませんでした。そこで山形県鶴岡市の鶴岡公園内に慶応大学鶴岡キャンパスを設置して慶應義塾大学先端生命科学研究所(IAB)」のほか、「致道ライブラリー」が設置したのでした。今年が鶴岡タウンキャンバスをオープンして20年になりますされています

慶応大学鶴岡タウンキャンバスは酒井藩鶴岡城の内濠に面して設置されています。

SNS上に掲出されている慶応大学鶴岡キャンバスのメタボローム解析研究

IABはITと生命科学を融合させた「統合システムバイオロジー」のパイオニアとして、世界最大規模のメタボローム解析(代謝物質の網羅的解析)の施設を有し、「健康・医療」「環境」「農産物・食品」などの分野における多種多様な研究活動に取り組んでいると聞いています。ネットには学生食堂もあるというので学生達と並んで定食でも食べたいと思っていました。

SNS上に掲出されている慶応大学鶴岡キャンバスの学生食堂

人影の無い慶応大学鶴岡タウンキャンバス。内濠に面して学生食堂がある筈でしたが・・・。

「致道博物館」を出て意気軒昂に慶応大学鶴岡タウンキャンバスに入ったのですが。肝腎の学生の姿は見えません。檀蜜さんか桜田淳子さんの様な学生が闊歩していると期待したのでしたが、女学生も男子学生も全く姿が在りませんでした。学生事務局に行って自分達は慶応大学の昭和46年OBである事を告げ最新学部に関心がある事学生食堂でランチしたい事を告げると丁寧な対応でしたが学内見学はおろか食堂も現在は営業していないという事でした。隣接して二階渡り廊下でつながれている東北公益文科大学大学院にも食堂は無い事を告げられました。私の見聞した限りでは学生の募集も大学の運営も当初目論見とは違って低空飛行しているようです。でも総合大学としても自負や日本の将来を考えれば「統合システムバイオロジー」の試みは是認されます。理工学部の在る小金井や埼玉県志木に設置するより歴史と文化のある庄内に設置したのは正解でしょう。鶴岡市が誘致に熱心だったのでしょうし、実際の農家や酪農家の強力も庄内なら受けやすいでしょう。仕方無く近くの庄内神社境内にある「藤沢周平文学館」をけんがくしてから遅いランチを取る事にしました。              【了】