昨晩は民法TVで隅田川花火大会と青森ネブタを放映していました。私はTVのチャンネルをきりかえまがら二つの画面を見ながら思いました。「隅田川を核にした関東台地にはミミズク土偶が出土しまあす、他方青森の土偶は津軽地方の「遮光器土偶」や八戸是川遺跡の「合掌土偶」が著名です。

つがる市木造亀ヶ岡出土「遮光器土偶」/東博所蔵)

八戸市是川博物館の「合掌土偶」

関東地に多く出土する「ミミズク土偶」

土偶は霊的な存在(神や生霊)を土を捏ねて人間や動物を模して縄文人が作って祈った偶像です。形象から「人物土偶」「動物土偶」があります。古墳時代の「埴輪」も埴輪土偶」と呼ばれている。材質が土でなく石であれば「岩偶(ガングウ)とか「石偶/セキグウ)木であれば木偶/もくぐうと呼ばれます木偶/もくぐうは弥生時代以降の出土が多い様です。

年代と地域によって様々な形象の土偶が在って、夫々に祈った内容が異なるのでしょう。上の3種の土偶は何れも乳房が在りますから屹度オッパイが良く出て子育てが上手に行く様に祈った偶像だったのでしょう。特に是川遺跡出土の「合掌土偶」は座産の姿をしているので「安産」を祈ったモノと説明されています。是川縄文館の解説では屈曲した足がアスファルトで接着されていたので、安産の度毎に足を付け替えて何度も使用したのではないか?推測していました。足を付け替えて再利用したといった意味では

つがる市木造亀ヶ岡出土「遮光器土偶」も同じで足腰が痛いと痛い部分の足を壊して祈って健康になると足をつけ状に回復して足腰の痛い人の再利用に供したのでしょう。そんな宗教行為は後世に継承され今日も神社に行くと紙を人形に切って患部に押し当て患部の災いを紙に移して川に流したりします。今春鳥取県用瀬の「流し雛」をみましたが縄文時代の大祓いの行為が今日迄連綿と伝承してきたのでしょう。

神社では紙を人形に切って患部に押し当て厄を人形に移して川に流します

此れは鳥取市用瀬の「雛流し」です。子供に着いた厄を川に流す「大祓い」の年中行事です

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