皇居乾通リから「北の丸公園」に更に「千鳥ヶ淵緑道」の桜を観て欲張りな私達は半蔵門線で赤坂見附で丸の内線に乗り換え新宿御苑に向かいました。新宿御苑には秋の菊花展や晩春の「八重桜」の季節には何度も行っていて染井吉野の大樹が在るのは良く知っていました。その度に新宿御苑の「染井吉野」を観たいと思っていました。新宿御苑は元々は高遠藩(内藤家)の江戸下屋敷の跡でした。1879年(明治12年)に新宿植物御苑が開設されて宮内省の管理に任されていました。第二次世界大戦後には一般公開されて環境省所管の「国民公園」になって都民に親しまれています。2006年(平成18年)には新宿御苑になって100周年を迎えて絶滅危惧種の保護を目的に「植物保護センター」が設置されています。例年総理大臣主催の「桜を観る会」が催され天皇皇后両陛下が来られることもあって、安倍元首相が恣意的に「桜を観る会」を利用した事から物議を醸しました。また昭和天皇の「大葬の礼」の会場にもなりました。新宿駅南口を降りると名門新宿高校がありますが、新宿高校も新宿御苑の一部を割愛して出来た都立高校でした。創設経緯からして植物の種の保全に関係していて「新宿唐辛子」の保護を初め桜も菊も日本中の種が揃っています。樹木には「案内板」が掛けられ幾つもクイズが出されていたりして、知的好奇心を満たしてくれます。地下鉄新宿御苑駅を降りて地上に出ると大木戸門ではなく新宿門に回る様指示されていました。コロナ対策で入園には事前の許可が必要だったのでした。新宿門入口に大きなテントが張ってあってスマートフォンで入園許可を申請すると許可が出て許可画面を入口で開示すると入れるのでした。私はスマートフォン音痴ですか妻が補ってくれます。スマートフォンに慣れた人でないと入園出来ないのは現代社会の差別です。生憎の雨でしたが園内には相当の来援客が居て茶店や休憩所は混雑していました。
新宿御苑の新宿門から入定する芝生は水を含んでいて歩くと靴に水が浸み込んできました。
新宿門から大木戸門(四谷側)をみる。昭和天皇大葬の礼もこの広場で実施されました。
安倍首相の「桜を観る会」もこの広場で催されていました。
人が集まっている場所は無料休憩所です。
新宿御苑の書簡は環境省ですが実際の運営は東京都に委託されているのでしょう。レストランも上野公園や東京国立博物館と同じ「レストラン百合の木」であり「スターバックス」です。染井吉野の大木は根を踏まれない様に保護されています。
染井吉野の根元は背丈の低い木(お茶の木)で保護されています。
既に雨で散り始めましたが未だ満開直前の様でした。今週末が満開で好天に恵まれたら賑わう事でしょう。
新宿御苑は元々が信濃高遠藩内藤家の江戸下屋敷ですから大名庭園です。池を中核にした「治水回遊庭園」です。加えて敷地に多摩川上水も流れているので、池が広い面積を占めています。池が染井吉野の美しさを引き立てています。
新宿御苑は池が中心です。カルガモ夫婦が桜の花弁を食べに淵によって来ました。
染井吉野の枝先が水没していました。
池の向こうは四谷口(大木戸門」です。
池の向こうは新宿の街です。
新宿御苑の桜の良さは様々な種類の桜が育てられている事です。勿論高遠桜(小花の彼岸桜)を初め御衣黄(緑色の八重桜)等が観られます。勿論「霞桜」や「大島桜」も混じっているので見る楽しみも大きいのです。
このピンクの濃い桜は「高遠桜」です。
ピンク色は染井吉野で右側の白いのが大島桜です。新宿御苑は植物園だった歴史から種の多様性を確認出来るのが楽しみです
【了】