昨日はWBCの決勝戦で日本中持ち切りでした。TVでは病院の待合室のテレビ画面に見入っていた病人が歓声を上げている場面を、伊藤忠商事では勤務扱いでもTV観戦を認めて会長がスマートフォンで観ているより皆で休憩室で応援する方が生産性がアップする、言っていました。上野公園では満開の桜の下で乾杯する人もうつされていました。私が出かけた元気ジムでも侍ジャパンの活躍を称賛する話題で持ち切りでした。TVでは決選前に円陣を組み大谷選手が仲間に「今日は大リーガーへの憧れを忘れよう!今日は大リーガーを越える日だ!」激を飛ばしていました。そして「今日は中国韓国台湾、アジアの野球が一段と発展する上で有意義な決勝戦であった!」灌漑を述べていました。

14年振り3度目のWBC優勝を決め胴上げされた栗山監督世代間分裂が危惧される日本では指導者の在り方のお手本でした。

日本人の世界におけるステータスを数段アップさせてくれたでしょう。21日には偶然ですが習近平主席がロシアを訪問して中露首脳会談をし、共同会見をしていました。岸田首相はウクライナを電撃訪問して戦没犠牲者の墓に献花しグレンスキー大統領と会見していました。岸田首相のウクライナ訪問、ロシアの反発必至でしょう、確かにロシア軍機は北海道の日本空域を飛行して反発を表現していたようです。でも。習近平氏を迎え入れている事実ロシアの友好国インドを経て岸田首相がウクライナに回った事実から反発はしても軽挙妄動は出来ませんでした。岸田首相はG7開催前にウクライナ訪問の絶好機を与えられた幸運が在ったのです。屹度G7開催時に各国首脳から「侍ジャパン」の賞賛を受けて岸田首相ペースでG7の成果を挙げる事でしょう。

習近平主席とプーチン大統領の共同声明、

「新冷戦体制」に入った事とプーチンロシアは習近平中国の劣位にあって、既に中国優位は揺るぎない事を印象づけました。

岸田首相とゼレンスキー大統領との共同会見、G7ではウクライナ戦争が主要議題になって、ロシアの暴挙を自由主義陣営は許さない事、強いては台湾がウクライナにならないようにG7に加えて韓国インドも同調する事を念押ししました。

私が大学生時代1970年代は70年安保法制下にありました。60年安保で日本中が大揺れした後の70年安保時代でしたが、何もなく穏便に過ぎました。大学の講義に「国際関係論」がありましたが世界最大の経済国であり、軍事力を有していた米国でしたから我国は日米安保法制下にあって、米国の核の傘に潜んで平和の経済効果を享受するのが最適だったのでした。既に米ソ両国は敵国だけでなく地球を破壊する程の核爆弾と大陸間を誘導するミサイルを有しているので相互の核抑止力を認識していたのでした。キューバ危機やベトナム戦争アフガニスタン戦争等地域紛争は起きても世界戦争は決して起きない確信していたのでした。20世紀末に入るとソ連に「ペレストロイカ」が起こります。

ゴルバチョフ書記長はペレストロイカを断行してソ連邦は崩壊します。

ゴルバチョフ書記長は自由主義陣営の手法を取り入れて低迷するロシアの経済社会の構造変革を促したのです。その影響でソ連邦は崩壊しウクライナ初め多くの連邦が独立しました。第二次世界大戦後整備された国際機関(国連、WTO,核拡散防止条約等)は主要国はたとえ対立が生じても平和的に解決する場が用意され活用する事になって居たのでした。インドやブラジルやインドネシア南アフリカ等は非同盟路線を貫き米ソ(または米中)対立に対し第三極になって世界の安定に役立っているのでした。米国の価値観が世界のスタンダード(基準)となって「国際関係論」は単純になりました。私のサラリーマン時代は冷戦体制が壊れて米国スタンダードが地球を一色に塗り替えて居たのです。小泉首相は積極的に日本の特色を長所も短所も壊して米国流に変革しました。「終身雇用・年功序列」は低迷する経済社会の根源と決めつけ米国流に改変したのでした。国際関係論は単純な米国を地球上を覆う議論になっていました。処がプーチン大統領のウクライナ侵攻が始まって眠っていた国際関係論の再登場が待たれる事態になりました。今度の国際関係論の切り口は中ソ共同声明に表れています。改めて共産主義と自由主義のイデオロギー闘争なのです。共産主義は主要国が中国でロシアはその従属国です。自由主義陣営は米国を筆頭にしてヨーロッパ主要国に日本をくわえたG7諸国です。両陣営とも熱い視線を向けている先が「グローバルサウス」と呼ばれる南半球の後進国です。

グローバルサウスの国々

 

「グローバルサウス」の国々は国連の議決に際しても重要ですし、今後の経済の動向を占うにも重要です。「グローバルサウス」のリーダーは間違いなくインドとブラジルでしょう。岸田首相の世界戦略は的を射ています。米国の主張には反発するブラジルも日本の発言は耳をかたむけます。何故なら日本人はブラジル経済の貢献して来たし、勤勉に働く姿勢はブラジル人の敬愛を受けて来たからです。インドは釈迦の生まれた国ですし上野動物園の象を含めて友好の歴史が在ります。故ネルー首相が上野動物園にインディラ象を贈ってくれたのです。

戦後ネールインド首相は象のインディラを上野動物園に寄贈してくれました。

国際関係論はイデオロギー対立の共産主義(中ソ)対自由主義陣営(G7)とグローバルサウスの三極と捉えるか?多極世界と捉えるか若干違いが在りますが今回のプーチン大統領の暴挙は世界中に恐怖をばらまいて居ます。習近平の経済支援もスリランカ経済危機を見聞するにつけ警戒しているでしょう。万人が好きで受け入れてくれるのがスポーツです。

スリランカ経済危機(インフレ)の原因が中国からの借款であった事実は民衆の怒りを買いました。

グローバルサウスの国国は中国に警戒感を持っています。

 

サッカーワールドカップで日本がドイツやスペインに勝利した画面はグローバルサウスの国々を激励したでしょう。スポーツはイデオロギーに勝ります。WBCの優勝は日本の国際的地位を一段と高めて呉れた事は間違いありません。

侍ジャパンの皆様お疲れ様でした。そして7試合ありがとうございました。

                                           【了】