NHKの「マイあさラジオ」で「今日の花」は「萩」と案内していました。新聞を取りに門迄出ると、我が家の萩も咲き出しています背後には夏を惜しむ様に朝顔もさいています。

今朝の庭先ミヤギノハギがs季題ました。背後には朝顔も咲きました。

萩と云えば宮城野が著名です。奈良の高円山の山麓にある百毫寺の萩もミヤギノハギですから。万葉の人々もミヤギノハギを愛していたのでしょう。大伴家持はつぎのようにうたいました。

奈良の高円町にある百毫寺には山萩の園芸種の宮城野はぎがさきます。

さお鹿の朝立つ野辺の秋萩に玉と見るまで置ける白露

漢字には「国字」が在ります。中国人が作った漢字で、日本人が創作した漢字を国字と云います。萩は代表的な国字です草冠の漢字は沢山ります。萩に似た漢字に「荻」がります。荻はススキに似た荒茂ル雑草ですが。屋根に葺いたりします。荻原さんや荻窪は荻の原や窪地のことでしょう。荻は薄/すすきに良く似ているが、おぎがで広がるために株立ちにならない(ススキは束状に生えて株立ちになる)。ススキと違い、オギにはほうは無い。また、ススキが生えることのできる乾燥した場所には生育しないが、葦よりは乾燥した場所を好む。穂はススキよりも柔らかい。

これが荻です。私の生活圏では鎌倉中央公園の棚田跡地に自生しています。

これは薄/すすきです。薄は稲科植物ですから種が散って株で増えます。他方荻は笹(竹)ですから地下茎で増えます。

此れは京都府大原にある「出産こや」です。屋根は荻で葺かれています。

万葉集で最も謳われた花は萩でした。万葉人は知恵を絞って萩の国字を創作したおでしょう。平安時代になると花は桜に変わり無常観に沈む容認ります藤原敏行の次の和歌は荻の茂みを越して吹いてくるかぜをうたったんでしょう。

秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる、

和泉式部には恋人が来てくれない!雨が降って屋敷の屋根(荻で葺いている)に雨垂が落ちて響いて来ます。恋人を誘う和歌を残しています。                 【了】