イメージ 1

大前研一の新刊です。
資産運用を勧める本ですが、
日本人の寿命と住宅の話は
なるほど、と思いました。

日本の平均寿命は男が79歳、女が86歳である。
よって60歳で定年退職した男性は、
「あと20年か。そのうちの何年かは寝たきりなんだろうな」
と考えてしまう。
だが、平均寿命というのは、
今生まれた赤ちゃんが平均何年生きられるかという数字であって、
その統計には若くして死んでしまう人も含まれている。
60歳の平均残存寿命は、約25年である。
また、日本人は年をとるとみな介護が必要になると思っているが、
実際に介護のやっかいになる人は7人に一人。
ほとんどの人は「最近まであんなに元気だったのに、
風邪をこじらせてポックリ逝ってしまった」
というパターンなのである。


日本人はあまりにもテーラーメイドの家を作るために、
買ってくれる人がいなくなることも珍しくない。
35年もかけてローンを返すにもかかわらず、
5年、10年で変化する家族構成に合わせて家を建て、
その後どうするのかを考えていないのである。
住宅を一般的な金融商品にするためには、
誰でも買いたくなる設計にしなくてはいけない。
家の基本設計を立てる時に家族の都合を過度に考えないことだ。
「我が家の事情」には家具や備品、インテリアで対応し、
基本的な間取りは汎用的にするのだ。