先日肺カルチノイドで亡くなった流通ジャーナリスト金子哲雄さんの遺作です。死の直前まで闘病、仕事と並行して執筆された本書は、残された人々への強力なメッセージを残しています。

~以下本文より~
子どもの頃にほめられたことをのちに仕事にしている人は多い。
大事なのは、自分なりの方法で相手を喜ばせること。人が喜ぶことは、人それぞれ違う。
牛肉の値段がその地域の商圏の経済力をあらわしている。
スーパーは、大衆が喜ぶ情報の宝庫。
レジ通過人数を数えると、年商がわかる。
お土産は同じものがいい。それを見たら、その人を思い出すきっかけになるようなもの。それが仕事につながる。

などビジネス書として秀逸な言葉と同時に、
「咳、おつらかったでしょう」
という一言で号泣したエピソードなど、終末医療に対する警鐘もあり、読んで共感することばかり。
奥様によるあとがきは、涙で喫茶店ではとても読み続けられませんでした。

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