日本は国土のうち約7割弱を森林が占める。
しかし、木材自給率はわずか2割程度。
木造住宅もその大半が外材でつくられている。
戦後にベビーブームがあって、団塊の世代が生まれ、その後、植林ブームが起きた。
そのころに植えた木が今樹齢50年ぐらいを迎えて、材木として成熟している。
だから、価格・効率性のみを優先せず、冷静に次世代のことを考え、有効活用しなくては、いけないと思う。
今、有効活用しないと山が荒れ、次世代の木が育ちません。そして、新たな植林をし、次世代に繋ぐこと必要です。
せっかく育った国産材が使われなくなったのは、外材が大量に入ってきて価格競争に負けたからです。
将来、ユーザーに負の財産をあたえかねない一時の価格で良いのかと、常に考えます。
価格でなく、正しい価値を知っていただきたいと思います。予算の中で、優先順位をつけ、家をつくることは非常に大事な事です。
冷静に考えると林業家の適正収入が確保することが条件で、木材の製品価格がきまって良いと思うし、常識的なことだと思います。
木造住宅の構造材の使用割合は全体工事費の8%弱であることを知っていただければ、気候風土の合った持続可能な県産材を推奨します。・・・・・・・できれば、自然乾燥材にこだわりたいと考えます。
住まい手は、木の質感を望んでいます。どこから来るかまで考え、知ることが出来たら、家づくりも楽しいものです。つくり手と住まい手が信頼できてこそ、思いを共感できてこそ、できあがった家のなかで生まれる住育をとおし、次世代に繋がっていくと感じます。
価格で決めることを優先しないで、それぞれの価値を重視する豊かな世の中になってもらいたいと思います。