テニス講義:上級者への道シリーズについて 

今週の月曜日はあいにくの雨。。。

それでもうちの生徒さんたちは、
「少しでもやりたい!」とレッスンに来てくれます!

そんな熱意に負けじと僕らも小雨程度なら元気にレッスンをやっています。笑

アウトドアのテニススクールでは、雨予報が出ただけで休みにするところも多いと思いますが、
僕らは一回一回のレッスンがとても楽しみなのでギリギリまでやれると信じて雨雲レーダーとにらめっこしています。笑

 

今週の月曜日の3コマ目の女ダブクラスも、小雨降る中球出しを開始しましたが、残念ながら20分ほどで雨が本降りになり、テント下で待機することになりました。

 

ここで終わらないのが鎌倉グリーンのレッスン!

テントの下で解散かと思った瞬間、間髪入れずに荷川取コーチの魂のテニス講義が始まりました!笑

ビックリ大ボリュームの40分!!!

 

途中で生徒さんからも質問がありどんどん熱が入り、気づけばあっという間に時間が経っていました。(皆さん立ちっぱなしで聞き入っていました。笑)

しかも終わった後に、皆さん残ってゲーム練習していました🎾

すごい情熱ですね!

 

せっかくなので、その時の講義で話していたことを上級者の道シリーズとして、何本かに分けて記事にしてみたいと思います。

 

 

強い人の考え方を学ぼう! 

上級者と自分を比較して、

何から手を付けたらいいか分からなくなることありませんか?

また、強い相手と試合で当たったときに、

「何から振り返ればいいんだろう?」と迷ってしまうことありませんか?

 

この悩みに対して、コーチの視点からいえることは

「上級者の考え方を学ぶのが一番の近道です!」

ということです。

ではなぜ考え方を学ぶのが近道なのでしょうか?

 

技術や体力を上達させるには時間がかかる

試合後の振り返りで

「今日は苦手なバックばかり攻められて負けてしまった。」

「あのダブルフォルトが痛かったな。。。」
「今日は調子が悪かった、足が全然動かなかったな」

と振り返ったことはありませんか?

 

そして、なぜか

「基礎からやり直すぞ!」

「ストローク練習とサーブ練習をもっとしよう!あ、ついでにリターンもやりたいな」

とショットのことばかり熱を入れて練習してしまう。

 

でも冷静になって考えたときに、上級者と同じレベルのショットを打つために果たしてどれだけの時間がかかるのでしょうか?

 

一般的に、

新しい技術の習得や、ショットの修正には時間がかかります

個人的には習得には3段階あると思います。

「①原理を理解する」「②修正箇所を反復練習する」「③試合で何度も試して自然と使えるレベルまで挑戦する」

実際のところ、③のレベルまで仕上げるのにセンスのある人で半年~1年。

3年以上かかる場合もざらにあると思います。

しかも、変化を加えた直後は一時的に安定感や自分のスタイルを犠牲にすることも多いため、そもそもテニスが苦しく感じてしまう場合も多いかと思います。

 

考え方はすぐに取り入れられる

一方、上級者の考え方はすぐに取り入れることができると思います。

以下に、良くコーチが良く言葉にするアドバイスを紹介します。
 

「球威よりコース。決まるコースを意識して日ごろから練習しよう!」
「攻める気持ちの作り方。自分から仕掛けたほうが動きやすい!」
「弱い心の断ち切り方。次のポイントまで前のミスを引きずらない!」
「勝負どころの戦い方。やばいと思わない!どうやったらポイントを取れるか?だけを考えよう!」

 

レッスンで何度もこれらのアドバイスを耳にしたのではないでしょうか?

よく考えてみると、相手によって自分の普段通りのショットが打てないことはあるけど、考え方は誰にも邪魔されないですよね?
思考や心の持ちようは全て自分の中のことで、考えるのは常に自由なんですよね。
例え同じ出来事だったとしても、捉え方は人それぞれ。

だからこそ上級者の考え方から取り入れるのが一番の上達への近道なんです!
 

 

上級者の考え方:自分のブレーキを知る 

 

せっかくなので、一つ上級者の考え方を皆さんに一つシェアします!

 

自分のブレーキを知る

みなさんは、試合の後負けた理由を考えるときにどう振り返りますか?

以下に強くなる人と強くなれない人の振り返りとその後の行動の例を作ってみました。

 

強くなれない人
振り返り(思考):

ショットや調子を理由にしてしまいがち。
分かりやすいミスを中心に振り返るため、原因が分かっていない場合が多い。

結果(行動):
基本のショット練習やトレーニングを繰り返し練習しがち。

次の試合でも調子の悪いショットが変わるだけで、同じような振り返りが続く。
考え方は変化しない。

強くなる人
振り返り(思考):

自分のブレーキがかかっている部分を深堀りする。
なぜそうなったのか?という原因を見つけようと努力する。
結果(行動):
ブレーキを克服するためのアドバイスをコーチにもらいに行く。

練習ではブレーキの克服を第一に意識して取り組む
 

いかがでしょうか?
同じ振り返りでも意識するだけでその後の行動が全く違うのが分かりますか?

では、深堀する過程をもう少し詳しく説明しますね!
 

 

ショットの調子を理由にするのは浅いかも?

では、ここでは振り返りの場面で「ストロークの入りが悪かった」と話す架空の生徒さんの振り返りをより深堀してみましょう。

 

まず、なぜストロークの入りが悪かったのでしょうか?
今回はその原因を相手と自分に分けて考えてみましょう!


<原因が相手にあるパターン>
・前衛のプレッシャー:良く動く前衛が気になってしまった。
・後衛のストローク力が高い:ラリーするので精一杯だった。
 

<原因が自分にあるパターン>
自分の原因は大きく分けて技術面と精神面で振り返ってみましょう!

技術面
・苦手意識のあるショット:バックが昔から苦手で...
・難易度の高いコース・軌道を狙いすぎた:エースばかり狙ってしまった...
・そもそも意識できていない:入れること以外何も考えていない。
・フットワークが悪い:毎回走らされてばかりで良い打点に入れなかった。


精神面
・緊張してしまう
 ┣観られてること:試合会場で知らない人に見られると緊張してしまう
 ┗ポイントのプレッシャー:15‐40だと力んでしまう...
・集中できない
 ┣ペアのプレーが気になる:ペアのミスに引っ張られてしまう...
 ┣相手のプレーが気になる:相手の視線や間の取り方が気になってしまう...
 ┗周りの応援・視線:ついつい周りを意識してプレーに影響が出てしまう
 

 

なぜを繰り返すことでブレーキがかかる場所が分かる

なぜを繰り返すことで自分のブレーキを見つけることができます。

ストロークのミスが原因ではなく、
自分は周りに見られることに慣れていないんだな。

などと、より深いブレーキに気づくことができるかもしれません。

すると、必要なのはストロークの基礎練習ではなく周りの視線との付き合い方、捉え方を変えること。という風に取るべき対策が変化していくのです。

こうして、よりクリティカルなブレーキを見つけられれば上達は加速します!
また、自分の試合を深堀することで自分のプレーの理解力・解像度が上がります。

すると、コーチに対しての質問のレベルや、周りの試合の見方が変化します。
そうすることで適切なアドバイスを受けることもできますし、
試合を観ているだけで自分の上達のヒントに気づくことができるようになります。

 

 

まとめ:考え方が変われば行動が変わる! 

結局何が言いたいのか?というと、

考え方から変えることで行動が変わり結果につながる。」

ということです。

 

小手先の技術や、トレーニングを重ねて体力をつけるよりも、

自分に必要な考え方をしっかりと取り入れることが何よりも重要です。

 

今後も上級者の方が何を意識しているか。どんなことを考えているのか。

ブログを通して皆さんへお伝えしていきたいと思います。

「こんなテーマで記事を書いてほしい。」

というリクエストを大募集しているので、レッスンの際に僕に伝えてください!

コーチ陣の考えをまとめて記事にしますね😊

 

今年中に荷川取コーチの書籍を出すと宣言したので、

ブログの記事のクオリティーも合わせて向上させていきたいと思っています。

応援よろしくお願いします!!