前回の振り返り

前回の記事では、球技スポーツを分解してすべてに共通する土台になる力の話をしました!

今回の記事では、

「自分の身体を思い通りに動かす」

ためのコーディネーショントレーニングについてお話ししたいと思います!

 

  鬼ごっこで運動神経がわかる

皆さんは、小さいころ鬼ごっこやドロケイは得意でしたか?

実は、鬼ごっこは球技スポーツの基礎となる

「自分の身体を思い通りに動かす」トレーニングとして非常に優秀なんです!

 

鬼ごっこの動きの中では

①相手を追いかける長距離ダッシュ

②鬼のタッチをよけるための切り替えしのステップ

③でこぼこ道や段差など平たんではない道を走る

④植物や遊具などの障害物をよける動き

⑤急なストップ&ダッシュ

⑥相手の動きを予測して動く

 

などなど、優れたスポーツ選手が身に着けている多様なフットワークの基礎になる動きがちりばめられています!

 

小さいころから、鬼ごっこなどの外遊びを頻繁にしている子どもたちは自然と「自分の身体を思い通りに動かす」力を身に着けることができているのです。

こう考えると、子どもの遊びって成長に欠かせない大切なピースなんだなと感じますね😊

 

 

  コーディネーショントレーニング

では、そんな「自分の身体を思い通りに動かす」トレーニングをレッスンに取り入れるためにはどうしたらいいでしょうか?

もちろん鬼ごっこを取り入れるのも一つの手ではありますが、

今回はより専門的なトレーニングをご紹介したいと思います。

 

それが、コーディネーショントレーニングです!
 

 

コーディネーショントレーニングとは?

コーディネーショントレーニングとは、複数の動きを同時に行うトレーニングです。

適切な時期があり、
神経系が発達するゴールデンエイジに行うことで、子供の運動神経が発達します。
※ゴールデンエイジ
5~12歳(年長~小学6年生)の期間のこと。
体の動かし方、動作、技術を短時間で覚えることができる、一生に一度だけの貴重な年代をゴールデンエイジと呼びます。

 

コーディネーショントレーニングには7種類の要素があります
①定位能力

相手や味方、ボールなどの周囲の状況と関連付けながら動きの変化を調整する能力

②変換能力

状況が変わったとき、動作を素早く切り替える能力

③リズム能力

耳や目からの情報を動きによって表現し、イメージを現実化する能力

④反応能力

合図を素早く察知し、適時に適切な速度で正確に反応する能力

⑤バランス能力

空中や動作中の全身バランスや、崩れた姿勢を素早く回復する能力

⑥連結能力

身体の関節や筋肉の動きをタイミングよく、無駄なく同調させる能力

⑦識別能力

手や足、頭部の動きと視覚の関係、ボールなどの操作を精密に行う能力

 

これらの能力を、掛け合わせたトレーニングを行うことで徐々に体になじませていくことが重要です。

 

 

  ラダートレーニング

その中でも、効率良く様々な力を得られるのがラダートレーニングです!

 

ラダートレーニングはサッカーで取り入れられることの多いトレーニングです。

素早く足を動かすイメージがあるかと思いますが、ラダートレーニングで鍛えられるのはスピードだけではありません!

 

◆練習メニューと狙い

①1マスけんけん 狙い:【正確性】【バランス】【姿勢】【体の軸を意識】

ラダーをひとマスずつけんけんで進む。

一見簡単そうだが、やってみると体のバランスを崩さずに3メートルほどの距離を、狭い幅で進むのは難しい。
コツは、姿勢を伸ばして両足でバランスをとること。

正確に体を動かす力を得らえる。


②高速足踏み 狙い:【スピード】【正確性】

ラダーをひとマスずつ両足で足踏みをするように進めていきます。

かかとを付けずに素早く足を動かすことがポイント。

足の動きだけでなく手の動きもつけることでよりスピードを増すことができます。

 

③中々外 狙い:【スピード】【正確性】【体の軸を意識】【姿勢】

ラダーステップ

自分の意志と、足の動き。まさにラダーで鍛えたい全ての力を磨くことができます。
最初はゆっくり間違えずにできるように進め、徐々にスピードを上げていきます。

コツは、体の軸をなるべくはしごの中心に残したまま、姿勢を低くして進むことです。

これができるようになると、ボールを打つ際にも、自分の軸を意識できるようになるので、安定感につながります。

 

上記以外にもメニューはたくさんあるので、今後研究していきたいと思います。

 

 

  トレーニングで大切なこと

これはテニスのレッスンで大切なことでもありますが、

楽しめるかどうか

です。
 
トレーニングと聞くとついついめんどくさいとか、つまらない。嫌だという感情が生まれてしまうと思います。
しかしこれは、小学生のジュニアレッスンで一番生まれてはいけない感情です。
 
子どもたちは大人以上に周りの雰囲気に流されやすいので、
1人でも嫌がるそぶりを見せると全体の空気が変わってしまいます。
 
いかに楽しく、遊ぶようにトレーニングを組み込むことができるか?
常に考えて、メニューを組んでいきたいと思います。