昨日の雪がアイスバーンになった首都圏で、自転車に乗る人がいたと言う。私は雪国でしかも仕事だから慣れている(コツは教えられない)が、基本的に無謀だと思う。

仕事を終え、朝早く各駅停車にて新青森駅へ。Y香と合流し三内霊園へ。今年の墓参りは割とスムーズ。十三回忌だが特別なことはしない。

「週末東京に来るの?」

「渋谷へね。とんぼ返りだけど、お店には顔を出すよ」

Y香の店は原宿、NHKホールとは目と鼻の先にある。

「いいけど、原宿で長靴だけはやめてね(笑)。パパ無頓着だから」

「靴が悩み所なんだよなあ(笑)。そういえば昨日の雪、大変だったろ」

「私は慣れてるけど、タクシー来なくて大変だったよ」

明朝仕事が入っているため慌ただしくY香は帰って行ったが、元気そうで何よりだった。新幹線ホームでY香を見送った私は各駅停車で青森駅に戻る。

今日は「波止場」の入稿日。校正・印刷・製本の過程があるので、25日発行には今日がデッドライン。入稿に行く前に、深夜バスのチケットを手配するため新町へ。

弘南バスの案内所が駅前に移転したのを知らず新町通りを一往復する破目になった。これなら鍛冶町のローソンで買えば良かった。

とにもかくにも無事上野行きのチケットを購入。往復9000円なら格安だが、回数券だと片道4000円まで下がるという。なるほど新幹線が満席にならない訳だ。

ヴィドフランスで遅めの昼食をとり、バスで印刷屋へ。「波止場」の入稿と「青森文学」の支払いを済ませる。

栄町のスーパーふじわらで買い物をしてからバスに乗る。下車すると雪が激しくなった。ガソリンスタンドに灯油の注文をしてから帰宅。

オフィスから先日の一件について連絡あり。相手方に責任があったということでおとがめなし、謹慎は解除となる。しかし何か複雑な心境だ。手を上げたことには変わりはないのだから。

とりあえず懸案事項は全て解決。少し明日から気分も上がるだろう。しかしY香は日に日にT子に似てくる。横顔を見て、ついドキッとした。十二年前はまだ小学生だったのに。

晩酌をしながら二十首詠「ロスト・ジェネレーションの憂鬱」を完成させる。県短歌賞と啄木コンクールに漏れた作品にコンクールの入賞歌を織り交ぜたもの。スペースの問題で「波止場」103号に出せないならば、個人誌に掲載する。