先手は▲8六飛。もちろんタダではありません。うっかり取ると、▲9四馬で飛車交換(詰めろ)になり、薄い後手は持ちません。
ここで後手の中原永世十段は、ノータイムで△8一香。意地でも飛車を守ります。しかし、ここで先手の豪打▲8四金が出て勝負あり。結果そのまま先手が快勝しました。
これは平成9年のA級順位戦、▲加藤一二三九段対△中原永世十段の一局より取材しました。
最近、別の注目のされ方をしている加藤先生ですが、名人経験者でもある本当に強い方なんですよ。
このブログがスタートしたときのタイトルは「直感精読」。、加藤先生の揮毫をタイトルとして拝借していたのです。