突然の路線変更に、難色を示したのはメンバーだけではなかった。ファンはこれを全く受け入れなかったし、肝心なキャピトルレコードが、ブライアンを思いとどまらせようと、アルバムのセールスを妨害した。
端的に言えば、「ペット・サウンズ」の発売に合わせてベスト盤「エンドレス・サマー」をぶつけ、結果ビルボードのチャートはベスト盤の方が逆転したのだ(全米2位)。「ペット・サウンズ」は全米9位止まりであった。
ここからブライアンとキャピトルレコードとの反目が始まり、既に「スマイル」に取り組んでいたブライアンの精神破綻という悲劇の原因となる。
しかし、イギリスでは「ペット・サウンズ」は高く評価され、全英2位となり、ビートルズの最高傑作「サージェント・ペッパー」を生み出す原動力になった。
このアルバムが正当な評価を受けるようになったのは1970年代、ブライアンが廃人同然の療養生活を送っていた時代。もう残されたグループはビルボードトップ100に曲を送り込むことすら出来なくなった時期であった。グループ自体の復活は、トム・クルーズ主演の映画「カクテル」のテーマ、「ココモ」が全米1位になるまで、20年以上の時間がかかった。
さて、「ペット・サウンズ」の曲は、かなり難解でオーケストラなども用いていたため、「スループ・ジョン・B」や「素敵じゃないか」など一部の曲を除き、ステージでの再現はほとんどされなかった。
しかし2001年、ソロ転向したブライアンが全曲シークエンス通りにアルバムを完全再現するツアーを敢行。日本でも翌年、東京・名古屋・大阪・福岡で公演された。
この時の様子は、2002年発売の「ペット・サウンズ・ライブ」(イギリスでのライブ)に収録され、前後して当時のセッションのアウトテイクをボックス化した「ペット・サウンズ・セッションズ」とともに、高い評価を得た。
端的に言えば、「ペット・サウンズ」の発売に合わせてベスト盤「エンドレス・サマー」をぶつけ、結果ビルボードのチャートはベスト盤の方が逆転したのだ(全米2位)。「ペット・サウンズ」は全米9位止まりであった。
ここからブライアンとキャピトルレコードとの反目が始まり、既に「スマイル」に取り組んでいたブライアンの精神破綻という悲劇の原因となる。
しかし、イギリスでは「ペット・サウンズ」は高く評価され、全英2位となり、ビートルズの最高傑作「サージェント・ペッパー」を生み出す原動力になった。
このアルバムが正当な評価を受けるようになったのは1970年代、ブライアンが廃人同然の療養生活を送っていた時代。もう残されたグループはビルボードトップ100に曲を送り込むことすら出来なくなった時期であった。グループ自体の復活は、トム・クルーズ主演の映画「カクテル」のテーマ、「ココモ」が全米1位になるまで、20年以上の時間がかかった。
さて、「ペット・サウンズ」の曲は、かなり難解でオーケストラなども用いていたため、「スループ・ジョン・B」や「素敵じゃないか」など一部の曲を除き、ステージでの再現はほとんどされなかった。
しかし2001年、ソロ転向したブライアンが全曲シークエンス通りにアルバムを完全再現するツアーを敢行。日本でも翌年、東京・名古屋・大阪・福岡で公演された。
この時の様子は、2002年発売の「ペット・サウンズ・ライブ」(イギリスでのライブ)に収録され、前後して当時のセッションのアウトテイクをボックス化した「ペット・サウンズ・セッションズ」とともに、高い評価を得た。