日本勢不振の国際棋戦、先日の農心辛ラーメン杯北京ラウンド、ようやく大将・高尾十段が一勝目をあげ、辛うじて全敗敗退は免れた。

WMSGでの惨敗も記憶に新しいが、このままでは将来、国際棋戦の枠がなくなったり、この農心杯も中韓二ヶ国開催に縮小されかねない。小林光一九段以降優勝がないのも寂しい限りだ。奮起を期待している。

さて国内に目を転じよう。小林光一九段の娘婿、張栩名人の勢いが止まらない。

現在王座戦・天元戦のダブルタイトル挑戦中。名人戦防衛後、阿含桐山杯では高梨八段を降し優勝、対局過多による疲労が気になるが、王座戦・天元戦とも二連勝で12月を迎えた。

王座戦第三局は、惜しくも山下王座に敗れ、奪取はお預けだが、今日は天元戦第三局目である。当然勝てば奪取である。

現在中盤に差し掛かっているが、比較的ゆったりした展開。優劣は不明。河野天元もNECカップを優勝するなど、今期は結果が出ているだけに、1勝は返しておきたいところ。

しかし好調な張栩名人すら、国際棋戦では苦戦。最高でも準優勝しかない。それ以前に、タイトル戦の日程がキツく、まともに参戦すら出来ない現状だ。

新聞棋戦は、掲載する新聞社の事情があるのだろうが、現役のタイトルホルダーを欠いて国際棋戦に参加しても、結果は望めまい。

将棋なら国内しか対局がないから良いが、国際棋戦もある囲碁は、やや現状は棋戦数自体が過多である。

一期二年にするなど、もう少し融通の利く運営を願う。