3月2日の放送で流した曲は森山直太朗「さくら」と高橋優「卒業」でした。


どちらも3月にふさわしい楽曲、そして男性シンガーソングライターという共通点があります。


sakura


森山直太朗は東京都出身。2001年ごろから活動を開始(当初は直太朗名義だった)母親は同じくシンガーソングライターの森山良子だが、親の存在を隠して活動を続け、翌年メジャーデビュー。2003年に発売したシングル「さくら(独唱)」=写真=で一躍注目を浴びる。元々「さくら」は2002年発売のミニアルバム「乾いた唄は魚の餌にちょうどいい」に収録されていた曲。バンドバージョンだった楽曲をピアノの弾き語りバージョンでシングルカットしたものが、ラジオなどでよく聴いているものです。




takahashiyuu


高橋優は秋田県出身。北海道の大学進学とともに札幌で路上弾き語りを始める。2008年から東京に進出(この頃、クリエイティブディレクターの箭内道彦と知り合う。以降、アルバム等のアートディレクションを箭内が担当するようになる)。2010年にシングル「素晴らしき日常」でメジャーデビュー。以降、東日本大震災を経て被災地の支援ライブを行うなど、さわやかなビジュアルとは裏腹に熱い楽曲を次々に発表。「卒業」=写真=は2012年に発売したシングル。震災後、「SCHOOL OF LOCK!」に出演した際、リスナーから多くのメッセージが寄せられ、番組スタッフから楽曲にしてほしいと依頼されたことがきっかけで作られた。ピアノとストリングスがバックで流れるさわやかなサウンドに熱いメッセージが込められた。



エフエム岩手釜石支局 千葉東也




【コラム・今週の裏解説を振り返って】


2011年7月から始めた「今週の裏解説」は、私千葉が釜石やっぺしFMで流した曲の中から1曲選んで、アーティストの情報や曲の解説などを独自の視点で書き始めたコラムブログです。FMの番組をやっているから(釜石の情報もしっかり伝えるので)音楽に特化したブログも書いてもいいだろう(笑)と自分に言い聞かせながら続けてきました(裏解説内のコラムのほうが長い時もあったけど)。ただの自己満足ブログにならないよう、アーティストや曲のことを知らないブログを読んでいる人に伝えようという思いで続けてきました。ちなみに記念すべき第1回は、元ビート・クルセイダーズのヒダカトオルのアコースティックユニットGALLOWでした。とはいえ、思い入れのあるバンドやアーティストの場合、どうしてもブログの熱量が高くなったり(第10回BRAHMAN「霹靂」、第38回Syrup16g「Reborn」、第54回the band apart「Eric.W」、第97回マキシマム ザ ホルモン「maximum the hormone」、第128回樋口了一「1/6の夢旅人 2002」、第148回岡村靖幸 w 小出祐介「愛はおしゃれじゃない」など)、思い入れが強すぎて曲が収録されたアルバムのライナーノーツを書いたり(第38回山下達郎「OPUS~ALL TIME BEST 1975-2012~」、第72回臼澤みさき「Homeland」、第149回大滝詠一「Best Always」、第176回cero「Obscure Ride」、第178 回lecca「前向き」など)。意外なところ?では、第113回DJ浜町「Raggamuffin in KAMAISHI」第187回釜石市民歌とか。改めて全部の裏解説を読みなおして思ったのは「文字数多すぎ(笑)」。今ならもっとコンパクトに書けるだろうだろうと思うブログが半分以上あった。まあ、これも若さと勢いゆえの過ちということでご勘弁を。


numbergirl


最後に。結局あなたの一番好きなアーティストやバンドは誰なの?と聞かれたら「NUMBER GIRL」と答えます。1995年に福岡県博多区で結成した男女4人組のロックバンド。はっぴいえんどの歌詞の世界観とPIXIESのオルタナティブサウンドをミックスしたようなサウンドにハマり、2000年発売のアルバム「SAPPUKEI」はアルバム購入から次のアルバムが発売されるまで毎日聴きまくっていたほど。残念ながら2002年に解散したが、いつか再結成することを切に願う。写真は解散ライブを完全収録した2枚組のライブ盤「サッポロ OMOIDE IN MY HEAD 状態」。


エフエム岩手でこんな曲が流れてもいいんじゃないの?という裏テーマで選曲して解説を書きまくっていましたが、後半は、ベタな曲もじっくり聴けば実は深いんだぞ、という思いも込めて音楽好きな自分のため、そしてあなたのために過剰に書きまくってきた「今週の裏解説」。今回で最終回です。4年9ヶ月(休載も含め)もの間、読んでくれてありがとう。