12月2日の放送では、釜石市の鉄の週間についてお伝えしました。


今から158年前の1857(安政4)年12月1日、盛岡藩士の大島高任が現在の釜石市甲子町大橋で、日本で初めて洋式高炉による鉄鋼の製造を成功させました。それから約100年後の1958(昭和33)年、日本鉄鋼連盟が鉄の記念日として登録しました。


釜石市では12月1日に前後を鉄の週間と定めています。毎年若干の変更はありますが、今年の鉄の週間は11月28日~12月6日の9日間です。


鉄の週間には、さまざまなイベントが行われています。



例えば、小佐野町の釜石市立図書館では、鉄に関連した本を展示する図書展を(6日まで)。



鈴子町のシープラザ釜石では、鉄の記念日パネル展(4日まで)。


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シープラザ近くにある釜石市郷土資料館での企画展ではパネルのほか、ダイナマイトを設置するための穴を掘る削岩機などの貴重な資料を展示(12月27日まで)。


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そうそう、1日には市民型検定の「第8回鉄の検定」も行われ、学生や一般の方が参加しました




そして私は、11月29日にJR釜石駅前広場で行われたミニ高炉での操業体験を取材しました。


釜石青年会議所主催、新日鉄住金棒線事業部釜石製鉄所協力のイベントには、釜石大槌地域の小学4~6年生の子ども17人が参加。


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ミニ高炉は2つ設置し、高さ1mほどにレンガを組み、その上に80cmほどの鉄製の煙突を乗せて、煙突から鉄鉱石10kg、石灰1.2kg木炭30kgを12回に分けて入れます。子どもたちは煙突の横をトンカチでカンカンと叩いていましたが、これは煙突内の鉄鉱石などが詰まっているかいないかを確認する作業でした。


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高炉内は1100℃近くまで上昇し、鉄鉱石などがどろどろに溶け、レンガの下の部分から“ノロ”といわれる鉄以外の成分を取り出す作業には子どもたちも驚きの声をあげていました。最終的には2つの高炉から3kgの鉄が出来上がりましたが、条件によって量が増えたり減ったりするそうです。


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そして、大平町の鉄の歴史館で今後行われるイベントも紹介(写真提供・鉄の歴史館)



「特別企画 刀剣展」 5(土)・6(日) 


場所=鉄の歴史館2階会議室


内容=大橋や橋野の鉄鉱山で作られた鉄を使った日本刀などを展示。日本刀は平安時代から平成7年までに作られたものが勢揃い。会場では刀剣愛好会の方が刀の詳細を説明


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「たたら製鉄での鉄づくり体験」 6(日)午前9時30分~午後2時30分


場所=鉄の歴史館前庭


内容=ミニ高炉を使った鉄作り体験。料金無料、申込み不要


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「特別企画 橋野高炉 写真・模型展」 12/9~来年3/31


場所=鉄の歴史館2階 会議室


内容=橋野鉄鉱山関係写真22点、高炉模型4点を展示




鉄の歴史館は午前9時から午後5時まで営業(最終入館は午後4時)。定休日は毎週火曜日。詳細は同館(TEL 0193・24・2211)へ。




Text&Photo by チバ☆