釜石市の北西部に位置する橋野町。その山中にあるのが、橋野鉄鉱山・高炉跡(橋野高炉跡及び関連遺跡)。同鉱山を含む8県、23施設で構成される「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」が日本時間の7月5日午後10時37分、ドイツのボンで行われた第39回世界遺産委員会で世界(文化)遺産への登録が決定しました!
7月8日放送では、橋野鉄鉱山の世界遺産登録決定特集をお送りしましたがこのブログでは、決定した5日の市役所での密着取材、翌日6日の市内のセレモニーの様子をリポートします。
Text by 千葉東也 Photo by 千葉&阿部
7月5日(日)
午後9時過ぎ。釜石市役所に向かうと、すでに多くの取材陣が。市の担当者の案内で市長室に通され、取材時の場所を確認。野田武則市長を始め、市の職員ら20人も座って待機。近代製鉄の父・大島高任のやしゃごで、釜石の鉄の歴史館の名誉館長・大島輝洋(てるひろ)さんもいました。
市長の脇にはTVモニターを設置。どうやら、インターネットで中継している世界遺産委員会の会議の様子を映し出すようだ。午後10時過ぎ、会議開始。スライドで橋野鉄鉱山の資料等が映し出され、女性が説明しているようだが、全て英語なので内容はよくわからず。15~6分程で説明終了。続いて男性が5分ほど説明。そうこうしているうちに、会場内で拍手が起き、10時37分、橋野鉄鉱山の世界遺産登録が正式決定!市長を始め職員が拍手で登録決定を喜ぶ。皆、安堵の表情を浮かべているように見えたのは私だけか。
早速、市長がコメントを発表。
「国内では、19番目、県内では平泉の文化遺産に続いて2番目の世界遺産となります。 大変喜ばしい限りであり、東日本大震災からの復興を目指す当市にとっては、大きな希望の光となります。『明治日本の産業革命遺産』を構成する各自治体、そして釜石市民の皆さまとともに、喜びを分かち合いたいと思います。また、これまで多大なご指導をいただいた内閣官房をはじめとする関係省庁や、国内外の専門家の方々、企業や団体など、ご理解とご協力をいただいた全ての皆さまに、心から深く感謝を申し上げます」。
共同記者会見も行われ、市長が改めて喜びの感想や今後の対応などについて話したほか、大島輝洋さん、世界遺産登録推進委員会の大滝粂夫会長も喜びのコメントを述べた。
左から野田市長、大島さん、大滝会長