6月9日(放送前日)、
釜石やっぺしFMの千葉と大坂は、釜石市甲子町橋野にある釜石鉱山の潜入取材を敢行しました。
当初は6月3日に発売された山田町出身のシンガーソングライター・佐々木龍大さんのセカンドアルバム「ララバイ」が、釜石鉱山内のグラニットホール(地下音響実験室)で収録されたという話を聞き、グラニットホールを取り上げようと考えていたのですが。
取材の交渉を進めていくうちに、釜石鉱山の内部って面白いんじゃないか、そして釜石(鉱山)の鉄の歴史とミネラルウォーター・仙人秘水の情報も改めて知るべきなのでは!ということに気づき、釜石鉱山全体の取材に路線変更。
(佐々木龍大さんのアルバム及び番組で流した「Requiem」に関しては、今週の裏解説で紹介)。
我々を案内してくれたのは、釜石鉱山の太田さん(写真左)と青柳さん(写真右)。
坑内は寒いということで、我々も厚着&長靴を履いて(ヘルメットは借りて)
海抜550メートルの坑道入口からトロッコ列車に乗り、いざ坑内へ!
まずは入り口から1キロ先にあるグラニットホールへ。
元々は坑内の事務所兼休憩場だった場所ですが、某所に花崗岩(かこうがん)の音楽ホールを建設する構想が持ち上がり、基礎データを得るために空間を拡幅して実験場が作られました。1999年にはサックス奏者の清水靖晃さんが同所でアルバム「CELLO SUITES 4.5.6」のレコーディングを行ったそうです。太田さんによると同ホールの特徴は、澄み切った低音が7秒間続くそうです。
放送では「釜石やっぺしFM」のタイトルコールを外で収録したものと、グラニットホールで収録したものの違いを流してみました。やはり、グラニットホールで収録したほうが、ナチュラルエコーが広がります。
※現在、グラニットホールの貸し出しは行っておりません
続いて、入り口から3キロ先にある仙人秘水の原水地へ。
青柳さんによると、仙人秘水は、鉱山内で働いていた人たちが疲れた時や二日酔いの際に飲んでいた水源があり、調査したところ、弱アルカリ性の軟水でミネラルウォーターに適していることが判明。1989年に製造を開始し、翌年から販売されている。
岩盤の裂け目から出ている原水を飲んでみましたが、
うまい!の一言につきる。
ちなみに、大坂が温度&湿度計を持参したのですが、
坑内の気温は6~11度、湿度は85~95%。
思ったより暖かく感じたのは、湿度から高いからかも。
<おまけ>
放送では泣く泣くカットしましたが、入り口から2キロ先にある鉄鉱石の採掘場跡にも行きました。
太田さんによると、釜石鉱山は今から約160年前から採掘作業を開始。鉄の原材料となる鉄鉱石のほか、銅鉱石、石灰石など計7000万トンが採掘されたそうです!!
現在も年間100トンほどの鉄鉱石の採掘作業は細々と行われています。
ちなみに、坑道の総延長は1000キロ以上!最盛期には、3000人以上の正社員と下請け作業員約3000人の計6000人以上が24時間交代で採掘作業を行っていたそうです!
このほか、鉄鉱石の採掘跡を利用した地下水力発電用のダムも見学してきました。
ということで、通常は一般開放していない釜石鉱山の内部潜入リポートでした。
え、入ってみたい? 釜石市では夏に釜石鉱山の見学ツアーを行う予定です。
詳細は釜石市で発表されるほか、釜石やっぺしFMでも告知しますので、ぜひ参加してみて下さい。
Text&Photo by チバ☆