【今週の裏解説とは・・・】
釜石支局の音楽好きチバ☆が「釜石やっぺしFM」で流した曲の基本情報、解説を書きまくる治外法権コラム。
今回は長文ですが、ぜひ読んでいただきたい。
今回は玉置浩二の「ルーキー」。
番組で生塩糀(こうじ)と醤油糀を取り上げたので、コウジつながりで・・・。
玉置浩二は1958年北海道生まれ。
同郷のメンバーとバンド・安全地帯を結成し、82年にシングル「萠黄色のスナップ」でメジャーデビュー。「ワインレッドの心」「恋の予感」「プルシアンブルーの肖像」などのシングルがヒットする。
87年にはシングル「All I Do」でソロデビュー。安全地帯の活動休止期間、精力的にシングル、アルバムを発表するほか、精力他アーティストへの楽曲提供(中森明菜「サザン・ウインド」、V6「愛なんだ」など)、役者としても活躍。96年にはドラマ「コーチ」で主演を務め、主題歌の「田園」も大ヒット。
(全くの余談だが、96年のNHK紅白歌合戦にも出演。「田園」を歌った際にバックバンドを務めたのがTOKIOだったりする)。
「ルーキー」は1998年に発売された13枚目のシングル。
某ドリンク剤のCMに起用され、
アコースティックギターの心地よいイントロから始まるアップテンポなメッセージソング。
♪なんだって精一杯やってる君を~
♪なんだって頑張ってやっていたあの頃~
などの歌詞のリフレインが印象的。
同曲は98年発売のアルバム「GRAND LOVE」にも収録されています。
その一方で、天才ゆえの奔放な私生活や行動がワイドショーや週刊誌などで問題視されている。
だが、しかし!
歌手、メロディーメーカーとしての才能は超一流だってことは言い切っておきたい。
以前、この番組でリクエストに応じて安全地帯「萌黄色のスナップ」を流したことがあるんですが、
うちのスタッフが「いい曲だね」「え、これがデビュー曲なの?」
「今聞いても違和感ないね」と驚きの感想を述べていたんですよ。
パブリック・イメージが強すぎて、本質を見逃して(聞き逃して)いるかもしれませんが、
誰もが口ずさみたくなるメロディーで、年を重ねて変にマニアックにならず、
安定した歌声を届ける(歌いまわしは変えているところもあるが)、
気がつけは、確実に玉置メロディーは日本の歌謡界&J-POP界に浸透しているんです。
恐るべし、玉置浩二。
エフエム岩手釜石支局 千葉東也
【今週のおまけ・Sugar’s campaignについてつらつらと書き記す】
1月13日の「Posh!」内のコーナー、デイリー・エネ・パーティーで第2回韋駄天競争についてリポートしましたが、その際にリクエストしたのがSugar’s campaign(シュガーズ・キャンペーン)の「ホリデイ」。
1月21日にメジャー1stアルバム「FRIENDS」が発売されました。全12曲入り。アナログ盤にも対応の収録時間46分。もちろん「ホリデイ」で収録されています。
岩手県内でこのアルバムを一番聴きこんでいるのは自分なんじゃないかと思い込みながら、このブログを書いているんですが、何度聞いても飽きない、そして新たな発見がある2010年代のポップミュージックとして成立しているアルバムです。
Sugar’s campaign は大阪在住のAvec Avecとseihoによるユニット。
2人が手がけた楽曲の世界観に合わせてゲストボーカルの男性や女性に歌ってもらうスタイルなので、インタビューで本人たちは劇団型と言っているようですが。
2人が脚本、演出(作詞、作曲、編曲、ボーカル指導)を担当して、ゲストボーカルの俳優に演じてもらう(歌ってもらう)ってことね。
1987年生まれの2人は、久保田利伸や岡村靖幸、広瀬香美、トッド・ラングレン、ポール・マッカートニーなど音職人の影響を受けたそうです。
だから、一聴した時に「懐かしいな」と思った訳ですよ。
自分が一回通っている時代の音だったので。
80~90年代初期のいわゆるバブル時代の華やかなシンセとか。
「ホリデイ」は後期ドゥービー・ブラザーズ、
「パラボラシャボンライン」はドナルド・フェイゲン、
「カレイドスコープ」ってカジヒデキっぽいな と思ったのは自分だけかもしれませんが、
30~40代以上にはちょっと懐かしい、10~20代には新しいポップスとして届くはず。
個人的に、このアルバムジャケット、好きです。