12月7日の放送はいかがだったでしょうか?
番組でも紹介しましたが、釜石市のミネラルウォーター「仙人秘水」を製造・販売している釜石鉱山を取材しました。
釜石鉱山は江戸時代から平成の初期にかけて鉄鉱石の採掘を行ってきた、鉄の街釜石を支えてきた場所です。
仙人秘水の販売は1989年から始まり、釜石市民はもちろん全国の方が愛飲しています
仙人秘水の水源地は標高1,147メートルの大峰山の600メートル真下の岩盤にあり、常時湧き出ています。
自然水にとって最も恵まれた条件にあり、厚生省・衛生局保健所から煮沸する必要がないと認められており、美味しさを100%生かすため直接ボトリングした、まさにナチュラルなミネラルウォーターなのです。

仙人秘水 - トロッコ
という訳で12月12日、我々スタッフは釜石鉱山の内部を見学してきました。
寒さ対策万全の服装と長靴で、釜石市甲子町の旧仙人峠道路の仙人峠沿いにある仙人秘水製造工場へ向かいました。
工場内の事務所で、営業課長の青柳勤さんと営業課主任の山口高志さんから会社の概要や仙人秘水の歴史についてレクチャーを受けました
仙人秘水=ミネラルウォーターのみと思っていましたが、実は釜石の酒造メーカー・浜千鳥のお酒や釜石ラーメンでもおなじみの麺を製造している川喜でも使用しているほか、某メーカーの化粧水などにも使用されています。

レクチャーを受けた後、工事敷地内にある坑道入口へ移動。ヘルメットをかぶり、トロッコに乗って鉱山内の坑道に入ります。
仙人秘水 - 釜石鉱山入り口

坑道内は季節問わず温度は約10度、湿度90~95%に保たれています
入口から約3キロ、仙人秘水の原水採水地がありました。
10数年かけて通り抜けてきた水は磁鉄鉱や花崗岩、石灰石などの岩盤の裂け目から採水しています。
原水を飲んでみたのですが、冷たすぎず、ちょうどいい温度で飲みやすい。
仙人秘水 - 取水地(鉱山約3km内部)

再びトロッコに乗って、来た道を戻り、坑口から約1・4キロにある鉄鉱石採掘跡に到着
ここでは、鉄鉱石や銅鉱石、石灰石の採掘やトンネルの掘削(ダイナマイトの設置方法)などを学びました。
仙人秘水 - 鉱山採掘ダイナマイト跡
  無数に見える穴がダイナマイトの差し込み口

仙人秘水 - 竪穴鋼索跡
  採掘跡の穴の大きさは約4メートル、深さ約150メートル

坑口から1・5キロにある地下水力発電所貯水池
実は水力発電も行っているんです。
これは知らなかった。
釜石市民でも知らない人は多いはず。
海抜550メートルの地点にある坑内の採掘跡に貯めた湧き水が、海抜230メートルにある水力発電機に流れ込んで発電。
発電した電気は仙人秘水などの製造に利用しています。
貯水池の大きさは幅40メートル、長さ80メートル、高さ180メートル、深さ25メートル
常時水が流れており、この場所でそれだけマイナスイオンが発生しているのか。
そういえば、トロッコの線路付近で白いキノコを発見しました。
線路の枕木に胞子がついていたらしく、自然と育ったみたいです。
仙人秘水 - 鉱山内ダムを使った水力発電

仙人秘水 - 鉱山内のダム。天井が崩れて約30mの瓦礫が水の中へ。

仙人秘水 - 鉱山の中に生えているキノコ

そして坑口から0・8キロの場所にあるのが、グラニットホール
さまざまな音響実験が行われており、サックス奏者の清水靖晃さんがアルバム「CELLO SUITES4.5.6」(1999年発売)の収録曲「SUITES4」を同所で録音したそうです。
低音が響き、天然のリヴァーヴがかかってクリアに聞こえるのが特徴。
教会のような雰囲気でゴスペルとかオペラなどにはいいかも。
ただ、湿度が高いのでギターなどの弦楽器の演奏は厳しいです。
仙人秘水 - 音響実験室

こうして約1時間半の鉱山内見学は終了。
甲子町大松にある事務所に行き、内野芳晴社長と青柳課長に仙人秘水や震災後の支援活動についてインタビューしました。

釜石鉱山の皆さん、本当にありがとうございました

仙人秘水 - 釜石鉱山社長インタビュー
  仙人秘水の内野社長(左から2人目)と青柳課長(左)

そして、リスナーの皆さんには来月、あるお知らせができるかも。
察しのつく方は予想できたはず。
お楽しみに。
T-チバ☆