KIMONOS
今週の裏解説はKIMONOS「Almost Human」です。

ZAZEN BOYSの向井秀徳とソロシンガーのLEO今井によるユニットです。
2010年のアルバム「KIMONOS」に収録されています。

向井は伝説的なオルタナティブロックバンド・NUMBER GIRLの解散を経て、2003年にZAZEN BOYSを結成
独自のスタンス・解釈によるロックサウンドで、これまでに4枚のアルバムを発売

LEO今井は、日本人の父親とスウェーデン人の母親の間に生まれ、学生時代はイギリスで過ごし、2007年にソロシンガーとしてメジャーデビュー
翌年2008年にZAZEN BOYSの向井と吉田一郎(ベース)を迎えたシングル「Metro」を発売
これまでに2枚のアルバムを発売

KIMONOSのコンセプトとサウンドは、ジャケットの日本画家・中村大三郎「ピアノ」(1926年)が象徴している
大正時代に描かれたこの絵は、日本の文化(着物)と外国の文化(ピアノ)が融合しており、主に日本語詞担当の向井と、英語詩担当のLEOの世界感が混ざり合った文学的で異国的な風景を描いている。
サウンドにシンセと打ち込みを多用しているが、音を重ねすぎず、シンセやドラムの音がとてもクリアで、音が立体感に聞こえる。
ロックではなくダンスミュージックではなく「KIMONOS」というジャンルを確立している。

「Almost Human」は直訳すると「くだらない人間」
自分はくだらない人間だと言う人に、そういう風に言うのはたやすい―と訴えかける内容を、LEO今井が英語詩で歌っている。
ミュージックビデオもお薦め。

T-チバ☆