12月3日(土)に発行された復興釜石新聞第49号。
 
釜石新聞49号
1面は、三陸沿岸道路など「復興道路」の新規事業区間のうち、釜石市唐丹町上荒川―平田間の測量・地盤調査開始に向けた国、県、市による住民説明会が11月28日、大平中学校体育館で開かれた記事を掲載
説明会には対象区間の地権者ら80人余りが参加。
異論など出なかったことから、工事を担当する国土交通省三陸国道事務所は、おおむね地権者の理解が得られたとして12月中にも測量・調査に着手する。
岩手県が復興道路として位置付けるのは、三陸縦貫自動車道、三陸北縦貫道路、八戸・久慈自動車道の3路線からなる三陸沿岸道路(県内延長223キロ)と、東北横断道釜石秋田線の釜石―花巻間(79・3キロ)、宮古盛岡横断道路(100キロ)
11月21日に成立した国の第3次補正予算では、福島、宮城県分を含め緊急整備費として720億円を計上し、未着手の県内14区間(総延長187キロ)を新規事業化。
国土交通省は10年程度で全線開通させる方針で、総事業費は3県で約1兆円規模。
三陸沿岸道路は7年程度での全線開通を目指す。
 
釜石新聞49号
2面は、11月27日に脳科学者の茂木健一郎さんの講演会が甲子町の甲子林業センターで開かれた記事を掲載。
被災地の人たちを元気づけたいという茂木さんを招き、約180人が講演に耳を傾けた。
茂木さんは今回の震災について……、
 
「マスコミなどがよく『専門家はなぜ予想できなかったのか』と言うが、今の脳科学では絶対に予想できないことがあるとされている。専門家を責めてもしょうがない。いざ(地震が)来た時に何とかするしかない」
 
……と話した。
また……、
 
「人間の脳の中には予想もできないような大変なことがあっても、それをエネルギーにする力がある」
 
……とし、命に関わるような緊急事態の時には脳が活性化し眠っていた力が出ると説明した。
 
釜石新聞49号
3面は、釜石ラーメンをブランド化して地域振興を図ろうと、釜石市内の飲食店が11月28日に「釜石ラーメンのれん会」を立ち上げた記事を掲載
東日本大震災前日の3月10日に事業者が集まって設立を確認していたが、震災発生で環境が大きく変わったことから、改めて意思統一を図ろうと鈴子町の釜石市教育センターで総会を開き、会員事業者など25人が出席した。
自作スープを作っていること、麺には極細の縮れ麺うを使用していること、スープが琥珀色に透き通ったあっさりしょうゆ味であること―を会員の資格にした。
釜石ラーメンのPR活動は2008年から始まり、釜石商工会議所が中心となって「釜石ラーメンマップ」を発行し、スタンプラリーなどを行ってきた
震災前、マップに掲載された43店舗のうち津波で被災したのは20店。
店主3人が亡くなっている
のれん会には被災した7店も加盟。
うち2店は、仮設店舗などでの営業再開に向けて準備を進めている。
 
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