9月28日(水)に発行された復興釜石新聞第30号
 
釜石新聞
 1面は、23日に行われた釜石市合同慰霊祭の記事を掲載。
 市民体育館で行われた同慰霊祭には遺族や関係者ら約1千人が参列。
 当初は震災から半年の11日に行う予定だったが、トリプル選挙と重なったため、彼岸の中日にあたる23日に行われた、犠牲者の冥福を祈り参列者全員で黙とうを捧げ、野田武則市長が……、
 
「883人の尊い命が失われ、いまだ193人の行方が分からず(※9月28日掲載時点)、皆様の深い悲しみに慰めのことばもない。このような惨劇を繰り返さないよう、悲しみと鎮魂の思いをこれからのまちづくりの出発点とし、ふるさと釜石を必ず復興させることを誓う」
 
 ……、と式辞を述べた。
 
釜石新聞
 2面は、津波で大きな被害を受けた養殖業の早期復旧・復興を願う「復興祈念セレモニー」の記事を掲載。
 釜石市箱崎町の白浜漁港で行われ、白浜地区の漁業者と世界的に有名な三ツ星シェフのアラン・デュカスさんらフランス料理人50人が出席。
 釜石東部漁業協同組合の小川原泉組合長が……、
 
「ようやく養殖施設の復旧に取りかかることができた。必ず復興して、おいしいワカメやホタテ、カキを一日でも早く届けられるようにがんばる」
 
 ……と意気込みを述べた。
 旧白浜小学校体育館では行われたフランス料理の夕べでは、デュカスさんのスタッフが鶏レバーのテリーヌ、舌平目のクリームソース、牛肉の赤ワイン煮など5品を提供。  
釜石新聞
 3面は、釜石シーウェイブスの試合を掲載。
 25日に盛岡市の盛岡南公園球技場で横河武蔵野と対戦。
 20対15で逆転勝ち。
 県内5連戦の初戦を白星で飾った。
 ノーサイドの笛が鳴ると、釜石の15人は照れくさそうな足取りでバックスタンドに駆け寄り、大漁旗を打ち振る応援団に頭を下げた。
 やっとのことで逃げ切った辛勝にフランカー佐伯悠主将は……、
 
「県内初戦を意識し、気持ちが空回りしてしまった。申し訳ない」
 
 ……と複雑な表情。
 選手兼コーチの三浦健博は……、
 
「風下に回った場合の方向性がいま一つはっきりしていなかった」
 
 ……と反省を口にし……、
 
「クボタ戦のように、ひたむきに戦う姿がファンや市民に勇気を与える。スタンドには仮設住宅から応援に駆け付けているファンもいるのではないか。だから、いいものを見せたい。見せなくては」
 
 ……と自分に言い聞かせるように話した。
 
T-チバ☆