8月10日(水)に発行された復興釜石新聞第18号。

 全6ページ。

 1、6ページはカラー印刷です。

 

釜石新聞
 1面は、釜石市甲子町松倉の県立釜石高校第2体育館で「お別れ会」が開かれた、という記事を掲載。

 釜石高校には震災当日の3月11日、帰宅が困難になった生徒や県立釜石病院の関係者が教室に避難。

 1週間ほどでほとんどの生徒は帰宅できたが、旧大松小に避難していた箱崎町の被災者約250人が移ってきた。

 箱崎町の大工、金野恵一さん(78)と妻絹子さん(73)は避難所で約100日間を過ごし、6月26日に甲子町坪内の仮設住宅に入居。

 

「仮設暮らしはまだ落ち着かないが、3人の子供が何かと気遣ってくれる」

 

 ……と近況を語った。

 市地域福祉課によると、避難者の数がピークを記録したのは3月17日(88カ所で9883人)。

 8月5日までに19カ所、159人までに減少した。

 今月10日で避難所が閉鎖されるが、何らかの事情で仮設住宅に移れない人もあり、一時的に小川町の市働く婦人の家に集約される。

 

釜石新聞
 2面は、7日に釜石市営プールで開かれた水泳の第63回県民大会・第33回岩手マスターズ大会の記事を掲載。

 被災地では初めての県レベルの協議会には、県内と全国から20の地域とクラブの150人が出場した。

 17の大会新記録が生まれた。

 釜石水泳協会の菊池達男会長は……

 

「開催には迷いがあったが、選手の喜ぶ顔を見ると開いてよかった。互いの交流もでき、被災地の励みにもなった」

 

 ……と語った。

 

釜石新聞
 3面は、6日に釜石市甲子町の市陸上競技場で行われた社会人ラグビー地域リーグ「トップイースト・ディビジョン1」の試合を掲載。

 釜石シーウェイブスの相手は栗田工業。

 33対14で逆転勝ちした。

 佐伯悠主将は……

 

「オープン戦ではしばらく勝っていなかったので、公式戦前の地元最後の試合でファンに勝利を見せられて良かった」

 

 ……と笑顔を見せた。

 

 4面は、8月1日に改正された県交通釜石営業所管内のバス時刻表を掲載。

 

 5面は、釜石市からのお知らせ(市内の仮設住宅、長期避難区域指定のお知らせ、がれき撤去進捗情報など)を掲載。

 

釜石新聞
 6面は、釜石市災害復興推進室の復興まちづくりに向けた当面の課題と取り組みを掲載。

 向こう3カ月程度の間に進められる復興に向けた主な取り組みを、これまで成立した本年度補正予算の計上事業を中心に紹介している。

 主な内容は次の通り。
 

【暮らし】
  ◇福祉と健康

     ▽サポートセンターの開設=生活相談やデイサービス、訪問サービスなどを行う拠点を平田、鵜住居、小川の3カ所に設置。

  ◇買い物と交通

     ▽仮設店舗の設置=市内6カ所に仮設店舗、鈴子広場に仮設飲食店を設置し、買い物不便地域の利便性の向上を図る。

  ◇防災

     ▽災害FM番組の放送=災害情報の伝達体制を強化するため、災害FM放送を実施。

     ▽防災行政無線の復旧=応急復旧後、デジタル化による本復旧を進め、情報伝達体制を強化。

 

【まち】
  ◇がれき処理

     ▽住宅地周辺のがれき撤去=8月末までを予定。9月中旬から平成26年3月にかけてがれきの本格処分を予定。

  ◇災害復旧

     ▽流出した街路灯等の応急復旧=流出した街路灯、防犯灯をソーラー式ライトで応急復旧。
 

【産業】
  ◇商工業振興

     ▽1000人の働く場の創出=7月までに1800人以上の雇用を生み出し、更なる上積みに向けて雇用開拓を進める▽仮設事務所・工場等の整備=市内約10カ所に230区画程度の仮設店舗、事務所、工場を整備。

  ◇水産業・港湾振興

     ▽漁船や養殖施設の復旧支援=漁船1212隻、定置網、コンブ・ホタテ等の養殖施設の復旧に助成し、水産業の再建を進める▽漁場堆積物の除去=海底に堆積したガレキ等を撤去し、漁場の機能を再生する。

 

【子ども】
  ◇保育所・幼稚園の保育料の無料化=本年1年間無料化し、子育て環境の充実を図る▽仮設校舎の整備=被災した唐丹小中学校、鵜住居小、釜石東中学校の仮設校舎を年内をめどに建設する。


 

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