ところで「セックス・セラピー」の基礎を築いたアメリカの精神科医、ヘレン・S・カプラン氏の『ニュー・セックス・セラピー』に、興味深いケースが紹介されている。

 

ある39歳の医師は、長年EDに悩んでいた。結婚後10年間EDは続いた。前戯では勃起するが、ペニスを挿入して2~3回のピストン運動をすると萎えてしまう。彼は抑うつ状態になり、治療を求めた。しかし、治療に非協力的な妻との関係は悪化して離婚が成立した。

 

彼と面接しているうちに、カプラン氏にはいろいろなことがわかってきた。その男性は14歳のときから叔母から性的な誘惑を受けていた。叔母が訪問するとかならずベッドで抱き合った。実際の挿入行為はなく、前戯のみで互いにオーガズムに達した。

 

叔母が遠くに引っ越して会えなくなったので、彼は空想の中で叔母と戯れ、マスターベーションをした。その際も、挿入行為は空想の対象にならなかった。

 

カプラン氏は「患者のインポテンツと患者の経験との関係は、解釈の問題である」と前置きしてから、こう説明している。

 

「無意識に母親と感じているおばに実際に挿入したいという願望と、この願望を実行した場合の損傷に対する恐れとが未解決のエディプス葛藤を示していると推測されるかもしれない。一方、おばとの性交は、それ自体不義であり、患者の葛藤の根底となっていた。後になっておば以外の、患者にとってより『お似合いの』女性と性行為をする際にも、この恐れがふたたび生じ、それに伴って挿入を避けようとする防衛が生じてくる。

 

一方患者の『臆病さ』と受動性が、同時に怒りと自己嫌悪の感情を引き起こした。このように非常に問題の精神ダイナミックスにあって同時に起こる情緒は、当然勃起メカニズムに影響を与えるだろう」

 

私はこれを読んだとき、丸山さんを連想した。もちろん実際の性行為のあるなしは大きな違いである。しかしカプラン氏の患者が「母親」代わりの叔母に感じた性欲と罪悪感は、丸山さんが実の母親に感じたそれと共通性があるような気がしてならない。

 

そして両者共、その葛藤を解消せずに成人した。丸山さんは母親を意識的に軽蔑することでその葛藤を解消したと錯覚したが、29歳で交際した女性に「母親」を感じたとき、セックスのみならず恋愛関係も続行不可能に陥った。その後も無意識のうちにそのパターンを繰り返していると、いまになって本人は薄々気づき始めている。

 

カプラン氏の患者の男性は、約6週間後にEDを解消したと報告されている。いろいろな精神療法を試しているが、なかでも、セックスの最中に「母親」像に挿入する恐怖を取り除いていくセラピーが興味深かった。

 

丸山さんも、ようやく重い腰をあげた。彼は母親と性不全の関係性をどのように処理していくのだろうか。それはある程度の苦難を覚悟しなければならぬことだろう。しかし願わくば、自らの変化を楽しむ気持ちも忘れてほしくないものだ。

 

ED治療薬のシアリスは水に溶けにくい性質を持っているため、バイアグラやレビトラと違い、服用してから効果がでるまでに時間がかかります。そのため、性行為の3時間ほど前には服用することが奨められています。

 

シアリスは効き始めてから効果が持続する時間が長い代わりに、服用してから効果が出るまでの時間も長いので、使うタイミングが重要です。また、しっかりした効果を出す為には、空腹時に服用することが理想的であるため、デートの途中など上手なタイミングで服用してください。

 

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