今日は甘音屋のこだわりについてお話ししたいと
思います。甘音屋の和菓子は悪く言えば華やかさは
ありません。しかし良く言えば素朴でどこか懐かしさを
感じて頂ける。そんな和菓子です。また召し上がって
頂いたときに感じて頂ける「甘い音」そして思わずこぼ
れる笑顔。その笑顔が何よりお菓子にとっての華なの
です。ですから甘音屋では和菓子を「和華子」と表現
したいと思います。さてさて和華子のこだわりの話しに
戻ります。甘音屋の和華子は素材本来の性質を
十二分に引き出しその素材と素材のバランスをうまく
合わせたいと思っています。
例えばですが和華子に欠かせないのは砂糖ですが
砂糖は使い方によっては原料によく馴染んでくれますが
使い方を間違えると素材と喧嘩してしまいます。
また一概には言えませんが、昨今の和華子で残念な
事は本当は素材と素材があわないところに違う素材を
放り込んでごまかしてしまうところがあるように思える
のです。たとえば、いちご大福ですがあれは人に言わ
せると邪道だと言われますが私はそうは思いません。
素材のバランスをよく考えた日本人らしい和華子です。
しかし本来合わない素材をクリームやエッセンスなどを
つかって味をごまかしているお店も中にはありませんか?
私は出来る限りシンプルに(中には複雑なものありますが)
素材のもっている能力を最大限伸ばした華子を作りたいと
思っています。