こんにちは！
紅葉が綺麗に色付いてきたかと思えば、一気に寒くなりましたね。
季節の変わり目はくれぐれも体調にご注意下さいね。
さて、今日はレンズのコーティングについてご覧いただこうと思います。
そもそもメガネのレンズには下図のように基材の上に家庭用ラップよりもはるかに薄いコーティングが施されています。
ハードコートでラップの約1/10、反射防止コートで約1/100、撥水コートで約1/1000もの薄さだそうです。
（イラストはイメージです）
現在、一般的にプラスチックレンズが主流でほとんどの方がプラスチックレンズを使用されていると思います。
プラスチックレンズはガラスレンズに比べ軽くて割れにくいため、ふち無しなどのレンズ強度を必要とするフレームにも対応しています。
また、カラー染色や設計・コーティングもバリエーションが豊富です。
ですが、熱に弱く表面に傷がつきやすいという弱点があります。
そのため、上図のようにレンズ基材にハードコートをつけることで傷をつきにくくしています。
他にもコーティングには様々なものがあります。
・反射防止コート
レンズに光が当たるとレンズの内部で乱反射を起こし、ものが見づらくなったり2つに見えたりするゴーストという現象起きてしまいます。
そのため反射防止コートをつけることで、光の反射を抑え、より自然に近いクリアな視界を確保することができます。
また、見え方だけでなく見た目もギラつきが無くなり、スッキリと綺麗な見た目になります。
・撥水コート
レンズに水分等が付着しそのまま数時間経過し乾くと、その跡が取れなくなる「水ヤケ」という現象が生じます。
これを防ぐために、撥水コートが施されています。
また、撥水コートが施されていると表面がツルツルしているので、指紋等の皮脂や埃などの汚れも拭き取りやすくなります。
・ブルーライトカットコート
様々な光の中でも青色光（ブルーライト）は他の色と比べて強いエネルギーを持つ性質があります。
それにより眩しさを感じたり、度数があっていてもぼやけて見えたりすることもあります。
感じ方や効果に個人差はありますが、ブルーライトカットコートは、そういった眩しさやチラつきなどの眼の負担を軽減し、くっきりした視界を確保することができます。
・抗菌コート
撥水コート等のトップコート層と反射防止コートの間にAg+(銀イオン)成分を含む抗菌コートを挟むことで、レンズ表面に抗菌効果を発揮します。
最近登場したコートで、レンズメーカーによって細かな仕様の違いはありますが、メガネレンズをより衛生的にご使用いただけます。
・裏面マルチコート
表面のコートはハードコートで裏面のコートは反射防止コートになっています。
これによりゴーストを抑えクリアな見え方を確保しつつも、見た目は一般的なサングラスのような仕上がりになるため、ファッション性も重視することが可能です。
・裏面UV低減コート
通常レンズの表面はUVカットが施されていますが、紫外線はあらゆる方向から入ってきます。
レンズの裏面にUV低減コートを施すことにより全方位からの紫外線から目を守ります。
・ミラーコート
名前の通りレンズの表面を鏡のように反射させたコートです。
ハードコートよりも更にギラつかせる事で、見た目の存在感をアップさせてくれます。
色も定番のゴールドやシルバーに加え、メーカーによってブルー・レッド・グリーン等様々です。
・防曇コート
今の時代メガネとマスクがセットの方も多いはず。
特にこれから冬の時期はレンズが曇りやすいため、お困りの方も多いと思います。
ジェルやセリートタイプの曇り止めを使用する方法もありますが、メンテナンスフリーな曇りにくいコートも効果的です。
・耐衝撃性コート
元々プラスチックレンズは安全面に優れた割れにくいレンズですが、それを更に向上させる特殊コートです。
・防キズコート
プラスチックレンズは傷が付きやすいのが弱点ですが、傷に強いコートでより長持ちさせる事ができます。
・帯電防止コート
プラスチックレンズは静電気を帯びやすく、乾拭きしただけでも静電気が発生し、埃や花粉を寄せ付けやすくなってしまいます。
帯電防止コートはそんな埃や花粉を付きにくくし、お手入れが楽でレンズをより綺麗に保つ事ができます。
いかがでしたか？
これでも全ては紹介しきれていませんが、この他にもまだ色々な機能を持ったコーティングがたくさんあります。
コーティングは私達の眼を守るだけではなく、視認性を良くしたり用途に合わせて見た目を変えてくれたりと多種多様です。
眼鏡をお作りいただく上で、もちろんフレーム選びはとても重要ですが、それと同じくらいレンズ選びも重要です。
ご希望や用途によっておすすめのコーティングは様々ですが、どのコーティングを選んだから正解・不正解というわけではありません。
ただ、ご覧いただいたようにコーティングにもたくさんの種類があり、フレーム同様に色々な楽しみ方がありますよ。
このブログで少しでも気になるものがあれば、何でもご質問下さいね。
今回はレンズコーティングのご紹介でしたが、次回はレンズについてまた別のテーマでご紹介したいと思います。
また是非ご覧下さい。
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