特養で介護支援専門員(ケアマネ)として働いていますが、AIが作ったケアプランのほうが良いと囁(ささや)かれています。

 

 AIが普及すると、AIに管理される大勢の職員(ひと)がいたり、多くの方の職が失われたりします。

 

 その角度からだけだと、大問題のようにも見えますが、それを遥かに凌(しの)ぐプラスもあります。そのプラスが何なのか、とっても!楽しみです♪♪♪

 

 心より愛と感謝をこめて

 

 ■新たな価値、人は見つけられる

 野村総合研究所と英オックスフォード大との研究で「10~20年後に、日本の労働人口の49%が、AI(人工知能)やロボットなどにより代替可能」とまとめた報告書が話題になりました。本当に人類はAIに仕事を奪われるのか。AI技術を使ったサービスに取り組む野村総研の此本臣吾社長(58)に聞きました。

 ――AIを使ったサービスに取り組んでいますね。

 「AIを使った自然言語処理ソフトを企業に提供しており、600社が利用する。AIが対話の中から学習し、相手が考えている悩みや考えを絞り込むのが特徴だ」

 「サッポロホールディングスでは、社員からの問い合わせを通信アプリ『LINE(ライン)』のようにチャット型の対話でやりとりし、適切な回答を示す。みずほ証券では、営業担当者が客との会話で、法令を守っているか確認する際、AIを使った音声認識や対話要約技術を使い、人が聴いていた作業を効率化した」

 ――様々な仕事がAIに置き換わるのでしょうか。

 「オックスフォード大との研究でも裏付けられたが、AIは豊富な知識から判断を下すのが得意。従来は、高度な判断のいる仕事と労働の価値が比例していたが、揺らぎ始めている。難しい大学を出た知的労働者は給料が高いというのをAIが破壊しつつある」

 ――なぜAIが急速に活用されるようになったのでしょう。

 「AIが学習し、知識を『高度化』できるようになったのが大きい。そこに人手不足の深刻化や残業時間を抑制しようという『働き方改革』などの動きが重なった。AI導入で抜本的にコストを下げられる。追い風が吹いていると感じる」

 ――AIを導入するうえでの課題は。

 「日本語の解釈では音声認識にはまだ難しい点もある。例えば『結構です』という言葉。物事に問題がないのか、それとも不要だといっているのか、機械にはわからない。人は全体の文章や音のトーンから五感を働かせて判断しているが、AIは全ての会話を理解するほどの完成度には達していない。ただ、テクノロジーは急速に進歩しており、AI関連市場の可能性はとても大きいと感じている」

 ――人間の仕事はなくなってしまうのでしょうか。

 「AIを組み込んだ機械を使うのは結局、人間。昔、ロボットが普及したときも、大量失業時代が来るとささやかれたが、人間は新たな価値を見つけ、新しい仕事に移っていける」(聞き手・大隈悠)

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 このもと・しんご 東京都出身、東大大学院工学系研究科修了。1985年に野村総合研究所に入社。情報・通信やアジア・中国事業の産業コンサルティング畑を歩み、90年代には台湾の台北事務所長・支店長を約6年間務めた。常務執行役員、専務執行役員を経て、2016年4月に社長に就任。

本日 朝日新聞朝刊より