二部お芝居『故郷の兄』

観たいお芝居のひとつです

主役の太星さんは、一場面で殺されますが

兄として再登場します

太星さんがこのお芝居やりたかったとしたら

やはり兄の表現が大事かと

16歳になったばかり

殺される弟役にしたって子持ちのからす

結構無理かと思われますが

彼なりに、劇団双竜なりに熱演でした

 

この芝居は何度か見ていますが

これまでこのお芝居と共に心に残る役者さんがいる

印象的なお芝居です

初めて観たのが旧おぐら座で

劇団秀と桜木劇団合同公演

このお芝居で心に残るお芝居みせてくれたのは

故桜木英二座長の奥さん八重子さんの演技

夫の弟を殺した夫にとっては敵となってしまったのが

追っ手を逃れやっとたどり着いた自分の弟

そんな弟を不憫に、思いながらも夫への義理から

何もしてやることはできないと頑なに断るが

夫もまた葛藤のあげく米と卵をもたせてやれと

遠慮しながらも弟を救いたい姉の気持ちが切なく伝わる

八重子さんの演技に感動の涙でした

次はその時八重子さんの弟役だった千澤秀座長が

兄役をしたお芝居、

秀座長ははらはらさせられるのですが

このお芝居の兄の葛藤の演技が素晴らしく

流石秀さん!と思わされたものです

 

弟が殺された夫の敵の姉役

お芝居では女形やらないんですけど、巧磨以来またやらされてと

新瞼の母にしても故郷の兄の女房にしても英次郎座長には

お似合いです

男そのままでやってる感がかえって私好みの女形

巧磨さん、太星さんいいもの見せていただきありがとう

 

 

続きます