僕らには、暗号も数字も必要なかった
今、時間を切り開く鍵は僕らの胸に
感じなくても、分かってるのさ
あの通りの隙間で
追っ手を払って
隠れて呼吸をしよう
奴らには捕まえられない
ゾンビの餌には丁度いいかな?
生ゴミの箱を蹴っ飛ばしたら
走り出すんだ
奴らは、自分の名前も言えない
僕らの話はコードでしか知れない
虚ろな瞳孔が鈍い光を
左右に動かしてる
敵も忘れたようだね
電子の雨に打たれながら
痛みを水に流したこともないのさ
奪われた物を取り戻す為に
怒号に紛れて部屋をノックする
奴らの足音が聞こえるか?
再び僕らの色褪せた写真は
ひび割れた地面に
踏みつけられたままで
残された花の色まで
痛みの赤が滲み
積み上げられた哀しみの上に
灰を降らせようとする
十字架の前に
届くのだろうか?
火薬と埃の匂いの乾いた場所へ
永遠を誓っても
儚く砕け散った夢の跡の残骸に
立ち竦んだ事もあった
誰も本当の理由など知れなかった
誰だって絶望の後の希望を探していた
怯えた影を消し去る
眩い光を探していた
焼き付ける太陽に照らされ
喉の渇きが声を奪おうとも
彷徨い叫んでいた
深い夜に
安らぎさえ預けらず
逃れる事も出来ずに
顕にされた輪郭を突いている
疎らな閃光が眼下に映し出されるのを
画面で見ている
彼等が知っているのはそれだけ
混乱に紛れて
君に転がり込むのさ
涙に濡れた
窓の外の世界が溶けだして
君のシンパシーが僕の鼓動を強く打ち動かす
終わりのない悲劇にも
何時か終わりは来ると
切り裂いた時間の刃で
長い歴史のページに僕らは刻もう
何を、求めても、
誰にも止められない
奪われる前に取り戻そう
コモンタイムと僕らは笑えるんだ
修復に費やされた時間と共に