59怠惰に咲く花月の糸手繰り寄せ廻す冷たい花は音もなく衣地の上に降り積もる隠れた月の様に輝き触れようとすれば白い霧立ち込めて恐怖も知らぬ無の心地怠惰に咲く花悪戯に嘲笑えば愛を欲しがる人奪う人不浄の血に染め代えて罪の知れない色で誘って 夢浮舟一輪浮かべて