母の薔薇 | RENATA

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毎日のあれこれ

 

実家を引き払って

母がこの家に引越してくるとき、

 

「1個だけ」の約束だったのが

5個くらい持ってきちゃって

正直ちょっとムッとした、植木鉢。

 

持ってきちゃったものは仕方なく・・

捨ててというわけにもいかないので、

 

何となく釈然としないまま

自宅の屋上と玄関に置き場を作って

置いておいてあげました。

 

屋上にひとりで上がるのは危険なので、

屋上にはマメな手入れが必要でないものを、

玄関には水やりが必要なものを、それぞれ。

 

 

そして、今回のホームへの入居でも、

それらのうちから2個の植木鉢を

持参していきました。

 

少しでも気持ちの安定になろうかと、私も

そのために日当たりのいい部屋を選びました。

 

 

そうしたら・・

 

昨日、母のところに行ったら、

ホームに引越したときには

ただの「土のかたまり」だった鉢に、

 

(母が言うには)クローバー系の植物が

わさわさと薄紫の葉を広げ、

小さなピンクの花まで咲いていました。

 

これにはびっくり。

 

母は「邪魔になると悪いから置いていく」

と言っていたけれど、

説得して持たせて本当によかったです。

 

 

そしてもうひとつ。

 

これは自宅に置いていった鉢ですが、

枯れ枝だけになっていた鉢に

葉っぱが出てきていたんです。

 

私は植物に詳しくないし、

夫なんて「雑草生えてるよ」

と言って呆れていましたけれど、

 

よくよく見ると、これ、

薔薇の葉っぱだと思うんです。

 

枯れ枝が残っていた鉢というのが、

もう何年前になるのか・・

かなり昔の「母の日に、私が贈った

 

「オレンジ色の薔薇」

の鉢だったから。

 

母は何年も上手に育てて、

毎年花を咲かせていたようです。

 

 

「もうダメかもしれないけど・・」

と母も半分諦めていましたが、

これは写真を撮って行かねば!

 

というわけで

ホームに行くときに撮ったのが、これ。

 

 

 

 

母に見せたら、

「あらら」と大喜び。

 

「時々お水をやって」

と頼まれました。

 

私の場合は

お水やりすぎ注意(笑)

 

 

植物の生命力って凄いなぁ・・

自分が弱っているときだからか、

特にそう感じます。

 

 

正直、約束を簡単に反故にされたのは

今も私にとってはしこりになっていますが、

植物に罪はないし・・

来ちゃったものは仕方ないし。

 

だんだんと、気持ちも

やわらいでいくのかもしれません。