Kちゃんの突然の質問。
「『ハワイアン・ウェディング・ソング』って誰が最初に歌ったの?」
「うううん、誰だろうねぇ」
としか答えられない。
ハワイの結婚式ではよく聞かれる、有名で、誰でも知っているだろうハワイアン・ソングを、実をいうとよく知らない。
プレスリーが歌ったのが一番有名だが、調べてみると、こういうことだった。
まず、1926年、チャールス・E・キングがオペレッタ『プリンス・オブ・ハワイ』のためにこの曲を作詞、作曲した。
この時点で、曲名は『ケ・カリ・ネイ・アウ』(あなたを待っています)という意味のハワイ語の曲だった。
このオペレッタについては、調べてみたが、わかったことは少ない。
愛する二人の婚約のシーンで、この曲が男女のデュエットで歌われたということだけだ。
ロイヤル・ハワイアン・バンドによって、初めてこの曲が紹介された時、ジョン・パオアカラニ・ヘルヘとリジー・アロヒケアの二人によって歌われたという記録がある。
その後、1958年、アル・ホフマン と ディック・マニングのふたりが英語の歌詞を書き、『ハワイアン・ウェディング・ソング』という曲を作り上げた。
アメリカでこの曲が初めにヒットしたのは1959年、アンディ・ウィリアムスがシングルとして出したもので、ビルボードのヒットチャートで11位まで上った。
イギリスでは1965年ジュリー・ロジャースが出したシングルが3位を記録している。
1961年には、エルヴィス・プレスリーが映画『ブルー・ハワイ』の中でこの曲を歌った。
タイトルとあの印象的な結婚式のシーンのおかげで、結婚式の曲というのが定着したのだろう。
この映画のサウンド・トラック盤は1961年10月の発売から、チャートで20週間一位をつづけ、エルヴィスのサウンド・トラック・アルバムの中で一番の売り上げを記録した。
『ケ・カリ・ネイ・アウ』
ここで待つ私
愛する人はどこに
あなたを探し続けて
今、見つけた
私の心は穏やかだ
永遠に私はあなたのもの
愛する人よ、大切な人
私の愛はたった一人のあなたのもの
あなたを求める私
求めるのはあなたひとり
共にあれば、絶えることなく私は喜びにひたる
あなたは私のもの
私のレイ
あなたは私のもの、私のレイ
愛のこもった記憶がよみがえる
私の香しいレイ
ひどく雨にぬれている
聞いておくれ、私の心からの望みを
心のうちの想いを
私の中の天国を開いてください
私の花、私の香しいレイ
しっかりと紡がれた
いの良いジャスミンの花を使って
あなたは私の大事な花
レフアのレイ
私の望みはいつもあなたと共にいること
愛する人と
私のレイ
あなたは私のもの
私のレイ、あなたは私のもの
『ハワイアン・ウェデンング・ソング』では、太字の部分のみが元歌のハワイ語をそのまま取り入れられている。
♬ Ke Kali Nei Au by Genoa Keawe
♬ Ke Kai Nei Au by Dennis Pavao and Amy Hanaialii
♬ Hawaiian Wedding Song by Elvis Presley
参考資料