「『基本』が大事」。このことをどうやって生徒さんに伝えるか?カクザンはそのことばかりを考えています。そして、「基本」以外のことは、高島&操山教室では、ハッキリ言ってどうでもよいとさえ思っています。
なぜ、そこまで頑ななのか?それは、カクザン自身の反省にあるのです。
実は、カクザンは、若い頃からそのような考えを持っていたわけではありません。むしろ、「『基本』なんかクソ食らえ」という思想の持主でした。「『基本』問題みたいなつまらないものばかりやっていても実力なんかつかない」。「『応用』問題に挑戦することで、『基本』も身につく」。こう考えていたのです。
いかがですか?とても合理的な考えに思えませんか?
しかし、この考えは、結果的にカクザンを苦しめることになりました。この考えのたちの悪いところは、100%間違いでもないところにあります。「『応用』問題に挑戦することで、『基本』も身につく」ことはあり得るのです。しかし、「基本」→「応用」「例外」というステップを踏む方が、遠回りのようにみえて、身につきやすい。このことは、自らの苦い体験の数々から、今のカクザンには確信できたことなのです。
人間の記憶というものは、なかなかやっかいです。覚えても覚えても、すぐに忘れてしまいます。しかし、忘れたらまた覚えれば良いのです。これを繰り返すことでだんだんと忘れにくくなるわけです(というか、こうすること以外に記憶に定着させる方法はないように思います)。将棋の勉強は、算数の勉強と似ていて、同じ問題を何度も繰り返し練習することが大事です。その時に、「基本」→「応用」「例外」というステップを踏むことは非常に効果的だということを、直近の10年でカクザンは気が付いたのです。なぜ効果的なのでしょうか?
1つには、「基本」は「応用」「例外」に比べて、数が少ないということが挙げられると思います。逆に、「応用」「例外」は数限りなく存在します。
そしてもう1つは、「基本」→「応用」「例外」というステップを踏むことで印象に残りやすくなることが挙げられると思います。
つづく・・・。