爆笑・「ついたて将棋」熱戦譜(第7局) | カクザンのブログ(岡山市の親子将棋教室)

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子どもたち、保護者の方に、将棋の楽しさ・魅力をお伝えします。次回教室は津山おもちゃ図書館教室が10/6(日)、高島教室が10/6(日)の予定です。また表町商店街将棋イベントを10/19(土)に開催予定です。

先手・ヒロ君対後手・ゴロン太先生の一戦です。この日、ゴロン太先生には「ついたて将棋」の記録係をたくさん手伝っていただきましたが、一回くらい自分もやってみたいと思ったのでしょう。


○初手からの指し手:▲76歩、▽84歩、▲26歩、▽32金、▲25歩、▽85歩、▲66歩、▽34歩、▲77角、▽88角成(反則1)、▽77角成(反則2)、▽24歩(図1)


(図1 ▽24歩まで)
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ゴロン太先生は、随分前に「ついたて将棋」をやったことはあると言っていましたが、いきなり反則を連発。実力はこの日参加してくれたお友達と大差ない感じですw


▽24歩は大悪手です。


○図1以下の指し手:▲24同歩、▽44角、▲88銀、▽86歩、▲23歩成、▽87歩成、▲32と、▽同銀、▲23金(図2)



(図2 ▲23金まで)
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後手に「歩」があれば、▲24同歩に対して▽27歩という返し技があるのですが、歩切れではどうしようもありません。しかし、▽44角と逃げたのは仕方ないとはいえ、好判断でした。「ついたて将棋」では「角」は「歩」のえじきになることが多いのですが、「44」の地点(先手なら「66」)は意外に安全地帯なのです。


▲88銀は8筋を守った手。しかし、後手は▽86歩~▽87歩成と反撃開始です。激しい攻め合いになりました。


○図2以下の指し手:▽77と、▲同桂、▽27歩、▲32金、▽同飛、▲23銀、▽28歩成、▲同銀、▽22飛、▲22歩(反則1)、▲同銀成、▽同角、▲27飛、▽25飛、▲23歩(図3)



(図3 ▲23歩まで)
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後手は▽77とで「角」を取り、続く▽27歩が厳しい手。▽28歩成でいきなり「飛」を取られた先手はビックリしたことでしょう。この辺はさすが子供とはちがうしたたかさを感じます。


しかし、当然のように見えた▽22飛が悪手になるのだから、「ついたて将棋」は分かりません。直後に▲同銀成と「飛」を取り返し、いい勝負になりました。


▲27飛は全局でもヒロ君が指した自陣飛車ですが、「ついたて将棋」では常に悪手になる手です。打った本人は敵陣まで「飛」の利き筋が通っていると思いこんでいるのでしょうが、途中のどこに相手の駒があるのか見当がつかないのです。対する▽25飛も同じ理由で疑問手。悪手は連鎖するのでしょうか?



○図3以下の指し手:▽28飛成(反則3)、▽27歩(反則4)、▽27飛成、▲同銀、▽66角、▲22歩成、▽57角成、▲32と、▽79飛(図4)



(図4 ▽79飛まで)
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図4から2回続けて反則をおかしたところから、後手は「25」の「飛」が敵陣に直通していると思っていたことが分かります。▽27飛成は思い切った手で、もし、「27」の駒が安い駒だったら悪手になるところです。しかし、先手の駒が「飛」だったため、結果オーライとなりました。


▽66角も「ついたて将棋」ならではの手ではあります。しかし、続く▽57角成はこわい手でした。なぜなら、▲同金と取られる可能性が高いからです。しかし、本譜は先手が中央を守っていなかったため、「57」の地点に強力な「馬」ができてしまいました。▽32とでは何がなんでも▲58歩として次の▲57歩を狙うべきです。



○図4以下の指し手:▲41と(王手)、▽62玉、▲42飛(王手)、▽52金、▲51と、▽59飛成(反則5)、▽68角(王手)(最終図)まで後手の勝ち。



(最終図 ▽68角まで)
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▲41と以下、先手は必死の攻撃ですが、後手陣はかなりしっかいしており、相手からの王手が予測しやすい状況にあります。なので、▲42飛という厳しい「飛」打ちにも▽52金と受けることができました。▲51とが王手にならなかったのは先手の不運で、▽68角までで先手玉が即詰みになりました。


ゴロン太先生、さすがの勝利で、校長先生の面目を保ちました。次回は、マユちゃんとT君の一戦をご紹介する予定です。



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