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大河ドラマの「軍師官兵衛」を見てると
石田三成の描き方が偏り過ぎてて嫌になる。



三成と官兵衛は
朝鮮の役での確執はあったが
三成が官兵衛の能力に嫉妬して
そうしたような描き方は違うと思う。


三成は決して感情で動いたりしない。
自分の私欲はどうでもいい人。



自分の職務を潔癖までに貫き
不正を一切許さない清廉潔白さ
それが本当の三成像。





石田三成を真の姿に近い形で描いたのが
この堺屋太一の「巨いなる企て」だと思う。

巨いなる企て
巨いなる企て堺屋 太一

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なにより三成を「義の人」と評したのは
他ならぬ徳川家康ですからね。


他に、司馬遼太郎の「関ヶ原」でも
三成の人となりがよくわかる。




まあ、逆に言うと
融通のきかない奴ということで
だからこそ
皆から嫌われたわけだが。


腹黒さで言えば官兵衛の方が上。



ただ、天下のNHKでこういう風に描かれると
石田冶部は最低の人間というイメージが流布される。
宗教の洗脳のようなもの。


立場を変えたり
見方を変えれば
今までと違う面が見えてくる。




正義の味方と悪の組織の比較が
ものすごくわかりやすい。





一生懸命考えて、努力して
提案して実践しようとする「悪の組織」を
古い体制を変えたくない頭の固い
お偉いさんという名の「正義の味方」が
片っぱしから潰して行く構造に似ている。





一方、
刑務所とIT企業の比較も面白い。




果たしてどっちが懲役なのか?