79%





津波によって内陸の田んぼまで流された
イルカを救った平さん。


仙台市でペットショップを経営している彼は、
自らも被災しながらも
震災直後から仲間約30人とボランティアで、
被災地のペット救護に当たってきた。


避難所に出向き、
そこで飼い主と暮らすペットに餌を与えるほか、
震災で飼い主を失い「孤児」となった動物80匹を保護してきた。



ペットたちだって被災したのだ・・・。




人命が最優先なのは当たり前。

しかし、
こうしたペットや動物たちを救う人たちが
いてくれる日本を誇りに思う。






そして
自力で生き残ったペットたちも
大勢いる。

------------------------
東日本大震災の津波被害を受けた岩手県宮古市の田老地区で、コンビニエンスストア経営、山本義宣さん一家は全員が死亡・行方不明になったが、飼い犬のゴンは奇跡的に生き残った。
同じ町内で被災した山本さんの姉百合子さんは「すべて流されてしまった中で、ゴンは唯一の形見です」と話し、ゴンを引き取ろうと考えている。

愛犬家の山本さんはゴンの散歩を朝晩欠かさず、口癖は「ゴンも扶養家族にしたい」だった。
津波でコンビニも自宅も被害を受け、山本さんは死亡、妻園子さん、同居していた母チヤさんは今も行方不明だ。

百合子さんは地震直後、夫とともに軽トラックで避難所に逃れ、山本さん一家を捜した。
山本さんとは携帯電話のメールでお互いの避難状況を確認し合っていた。
弟からきた最後のメールは「大丈夫か? 本当にちゃんと避難したな」だった。

避難所で「(山本さんの)コンビニは津波でめちゃくちゃ」「(地震で停電したため)津波が来る直前まで水やロウソクを求める客に対応していた」と聞き、「覚悟を決めた」という。

「ゴンのような犬が山本さん宅のあったあたりにいた」と連絡があったのは被災から4日後の朝。
近所の人が山本さん宅付近でうろうろしている犬を見つけ、車に乗せて避難所まで運んだ。
特徴のある茶色と黒が交ざった背中としっぽの毛。
百合子さんが「ゴン」と呼ぶと車から降りて駆け寄ってきた。
百合子さんは「おまえだけでも生きていて良かった」と涙を流し、抱きかかえられたゴンは足を震わせていた。

$‥確率論的ひとりごと    -震災 ゴン

周辺の家屋はすべて津波で倒壊しており、家にいたゴンがなぜ生き延びられたのかは分からない。
飲まず食わずで飼い主を捜していたのか、水を与えると一気に飲み干した。
今でも海のある方向に連れていこうとすると足を踏ん張り、余震には体を震わせ、おびえているようだ。

百合子さんはゴンを被災を免れた知人に預けた。いずれ引き取るつもりだ。
「散歩するたびに弟一家を思い出すでしょう。
『大丈夫、ゴンとちゃんと一緒にいるよ』と言いたい」
------------------------



もうひとつ
ペットの犬絡みの記事を紹介。



------------------------
仙台市若林区荒浜の海沿いに続く松林を午後2時半から午後3時にかけて愛犬のコロと散歩するのを日課としていた大友昇さんが24日、遺体で発見された。
妻愛子さんらは悲しみと安堵が入り交じった表情を浮かべたが、コロは見つかっていない。
愛子さんはがれきの中から見つけたコロの毛布を自宅跡に置いてきた。
「もしかしたらコロちゃんがにおいを頼りに家に戻ってくるかも」

$‥確率論的ひとりごと    -震災 コロ

大友さんの家族に遺体発見の知らせが届いたのは、25日午前9時ごろ。
自宅から約1キロ離れたがれきの中で見つかった。
遺体安置所で2週間ぶりに昇さんと対面した愛子さんは「普段寝ている時の顔。きれいな顔でした」と話した。

海岸から約200~300メートルのところにある自宅は大津波で破壊され、土台が残るだけ。
朝昼の散歩を日課としていた昇さんは、コロと大津波にのみ込まれた可能性がある。
愛子さんら家族4人は外出中だった。

柴犬のコロを飼い始めたのは7年前。前に飼っていた犬が死んで1週間もたたない時だった。
長男の竹博さんは「犬を飼うのは6匹目で反対したけど。孫が生まれる前で寂しかったみたい」と父の気持ちを代弁する。
1年後、家族の関心は生まれたばかりの孫に移ったが「お父さんだけはコロの面倒を見ていたの」と愛子さんは振り返る。

昇さんは夕方になると、車の後部座席を倒してコロを寝かせた。
座席に段ボール、さらに毛布を敷くなどして寝床を作った。
底冷えするとコロが寒くて眠れないと昇さんが考えたという。

被災後、がれきの中を捜し続けた愛子さんは偶然、自宅隣の畑でコロの毛布を見つけた。
ふかふかだった毛布も海水で湿って重く、泥だらけになっていた。
愛子さんは望みを捨て切れない。
「避難先に持っていきたい」という気持ちを抑え、コロの毛布をそっと自宅跡に残した。
------------------------



たかが犬のこと
と言うなかれ。


一緒に暮らしていた飼い主にとっては
家族同然なのだから。



------------------------
仙台市在住のカマタさんは、大津波が来ると近隣住民に知らせて回った後で、飼っていた秋田犬を助けに自宅に戻ろうとしたが、押し寄せる波に阻まれてしまった。
「もうだめだと思いました。すごく悲しかった」
だがその夜、カマタさんは身を寄せた避難所の外で犬のほえる声を聞いた。
「あいつでした。きっと泳いでわたしを探し出したんでしょう。海水をたくさん飲んでいて、吐いてばかりで、どのみちもう助からないと思いました。でも、持ちこたえてくれました」
と、カマタさんは語った。
------------------------


彼らペットたちも一生懸命だ。












ちなみに
津波から3週間後に救助され
テレビでもそのシーンが流された犬が
4日、名乗り出た飼い主の元に戻ったそうです。

つまり飼い主も生きていたということ。


飼い主と再会して喜ぶ姿がほほえましい。



せめてもの救い。