私達が一般に使っている鉋は二枚刃鉋です。

鉋の刃の他に、「裏金」と言う少し小さくて四角い刃が付いております。

それで二枚刃鉋と呼んでいるのです。もちろん一枚刃鉋も有りますよ。


本題です” 『裏金』は何の為に付いているのか、

結論から先に言うと木材を削った時に起きる『逆目(さかめ)』を止めるために付いているのです。


逆目って何かって? 木材を削るときは順目と逆目と言う木目を削っています。

順目(木目に逆らわない方向)を削る時は鉋の刃が目に逆らっていないので綺麗に削れます、しかし 節(ふし)等が有った場合、途中から目が逆になり『逆目』で削ることになります。いわゆる 木目に逆らって鉋を削ってしまいます。

こうなると木材の表面がバリバリと削れてしまい、汚くなってしまうのです。


そこで 裏金の登場です。

裏金の刃先を、鉋の刃先まで打ち込んで、鉋刃の刃先手前0.1㎜から0.05㎜位まで接近させます。

この状態で木材を削りますと、あら!!不思議  削りクズが真っ直ぐ出てきて、逆目が消えてしまうのです。これが裏金の効用です。


ちょっと待った!! 裏金を合わせてそのまま、その気になって削ると、先ほどまで良く削れていたのに、裏金を合わせた途端、木屑が厚く出て上手く削れない場合が有りますので、すぐには削らないでください。

裏金を合わせた時は、必ず、刃先の出具合をもう一度確認して削ってください。


なぜって?

裏金を打ち込んで合わせる時に、本来の鉋刃も一緒につられて出てしまう事が有るのです。


次回は 初めての方(お子様でも)でも簡単に裏金が合ったか、確認できる見分け方をお教え致します。