まず大切なことを二つ覚えてください。


①切る木材が動かない様に、しっかり押さえ付けるか、クランプなどで固定して切る事が重要です。

切り始めたら、グラグラ動くようでは大工さんでも上手く切れません。


②すべての作業で、切ろうとする墨線(事前に鉛筆などで線を引いておきます)を真上(真正面)から見て切るようにする事です。  鋸が目線の中央に来るように体の位置を持って行き、墨線と鋸のラインを合わせ、確認してから切り始めます。

 

一般的に鋸と言えば両刃鋸と呼ばれている縦挽きと横挽きの目が付いている鋸です。

木材を縦に切る(木目に沿って切る)縦引き目(粗いほうの目)と木目に対し横に切る横引き目(細かい目)が付いています。


量販店では横引き目が付いている(縦引き目が無い)片刃鋸(替え刃式)が多く並んでいます。

縦挽きを切る必要が無い作業は片刃で充分ですが写真の様に縦挽きも必要な方は両刃鋸が良いと思います。両刃鋸も替え刃式が有ります。

では作業に入ります。


木材を横に切る(木目に対し直角に切る)横挽き目で木材を切ってみましょう。


横挽きです。目が細かい方で切ります。


ポイント

①切ろうとする墨線を目線に持ってきます。
②鋸の元を空いている指で墨線に合わせて固定します。

③軽く鋸の刃元から挽き始めます、引く時に切れます、押す時の力はあまり要りません

④最初の力はいりません、力で切ろうとしない事。鋸の重さで切るようにしましょう。自然と切れていきます。       。

⑤次第に切り溝が出来て来たら、少し力を入れ挽いていきます。

鋸は自分で真っ直ぐになろうとしますので、鋸に任せて挽けば大丈夫です。



次に縦挽きを切ってみましょう。

写真は 小さい木材や 短い長さを切る時の、縦挽きの挽き方です。

作業台などの上に木材を置いて、腰を落として鋸を上から下へ挽く切る方です。

ポイント

①切り始めは墨線を基準に鋸の元の部分を空いている指でガイドして合わせます。鋸の元の部分は目が細かいので挽きやすくなっています。

②位置が決まりましたら軽く引きながら切り始めます。



鋸を正面に持って行き、切ろうとする墨線に鋸身のラインを確認しながら切っていきます。


写真の様に、 鋸身のラインがずれていると真っ直ぐ切れませんので注意してください

ある程度 鋸溝が出来ましたら「写真参照」後は鋸に任せて、無理せず終わりまで切って行きます。



枘(ホゾ)の完成です。


次に 長い木材を切る時の、縦挽きです。

鋸を寝かせて(立てずに)切ると真っ直ぐ切れます。

この時も切ろうとする墨線に合わせ、鋸身を挽いて行きます。

切り方は先ほどの切り方と同じです。

鋸を立てて切る方が良く切れるのですが、注意していないと曲がって切れてしまいますので、慣れるまで寝かせて切ってください。


両刃鋸を初めて使う人は180㎜か210㎜位の目の細かい鋸が良いでしょう。

片刃鋸を使われる方は目の細かい『8寸目』又は『細工用』と記載されている片刃鋸をお勧めします。

一般的な片刃鋸は270㎜で9寸目です。


以上 実践してみてください。