野原アナ 太宰治に挑戦! 駆込み訴え

「ラジオ深夜便」 放送は、7月1日(月)午前1時台!(日曜の深夜です)

 

▽ラジオ文芸館 「駆込み訴え」 作:太宰治 

深夜便のうた・天気概況

 

 

 

帯広局アナウンサー野原梨沙です

ラジオ文芸館で朗読を担当しました
作品は太宰治の「駆込み訴え」
最後まで登場人物ひとりの語りで展開します
内容すべてがセリフです!

ラジオ深夜便
7月1日(月)午前1時台(日曜深夜)
ぜひお聴きください

 

 

「駆込み訴え」ってどんな作品?
ある商人は、自分の師である男の情報を役所に売りに来ました。

その師とはイエス・キリスト。

商人の口から語られるイエスとの思い出。

いびつな愛情…。

なぜ商人は、愛するイエスを売るに至ったのか。

終始、商人の独白で物語が展開していきます。

この作品は著作権が切れているため、

WEBサイトなどを活用して無料で読むことができます。
文庫サイズで20ページほどと短いので、

気になった方はぜひ読んでみてください!

最初から最後まで「一人の語り」で話が進んでいきます!

そのため、作品内で語られる過去のエピソードにも

商人の主観が混じっているのが面白いところ。

読み進めると、「商人はこう話しているけど、客観的に見てもそうだった…?」と不安になります。作品の中で迷子になるような感覚です。
さらに、商人の気持ちの乱高下も特徴です。

突然怒ったかと思えば、突然泣き出す。

さらには「さっき話したことは全部嘘です!」と主張する…。

急上昇、急降下を繰り返すジェットコースターのようです。

一人語りを朗読で…
「商人がずっと一人で語る」のが作品のだいご味。

ただ、これを音声で表現するのが本当に難しい…。

どうすれば、商人の語り口から多様な場面を想像してもらえるのか悩みました。

そこで、大先輩に研修をつけてもらうことになりました。

旭川局の白崎義彦アナウンサーです。
白崎アナの指導は「文章を映像で想像してみて」。

商人が訴える相手は誰?どんな顔をしている、

何歳くらいの人?場所は?

などなど…。解釈を具体化していくと、

話すスピードやトーンが自然と変わっていきました。
普段私たちは、TPOに合わせて話し方を変えています。

それと同じことを朗読でもやってみる。

目からうろこでした。

 

ぜひお聴きください!

四苦八苦しながら練習を繰り返し、なんとか収録にたどりつきました。

遅い時間の放送ですが、お聴きいただけたら嬉しいです。

(後日「らじるらじる」での聴き逃し配信も予定されています!)
ちなみに…この記事のサムネイルは、

私が撮影した様似町の海岸です。

なぜこの写真を背景に選んだのか。

放送を聴いていただければわかるはず…!笑

 

 

 

【アンカー】徳田章,【朗読】野原梨沙

 

[ラジオ第1] 

2024年07月01日 午前1:05 〜 午前2:00 (55分)